皆さん、こんにちは。えくえくです(#^.^#) 今回の内容はタイトルの通りで、ダバオ人のコロナ治癒率が高いのは「マルンガイ(=モリンガ)をよく食べてるから」という仮説です。もちろんこれは私見であり、治癒率については医療体制なども関係してくるはずなので、この仮説が絶対に正しいというわけではありません。しかし私はこれしかないような気がするのです。
キテマスキテマス、マルンガイです!!
上の画像はうちの裏庭のマルンガイの木で、放置しておくとこんな高木になります。しかしこの大きさになると、もう美味しくないので、ただの木ということになっちゃいます(-_-;)
ちなみにマルンガイはダバオ市では中心部を除くと、道端などどこにでもある雑草のような存在で「お金を出して買って食べる」という物ではないのです。ホントに生命力が強い植物で、枝を切っても切っても生えてくるし、枝を折って地面に挿すだけで育つすごいやつです。
つーかうちの近所の公設市場に行っても、めったに売ってないんですよね(-_-;) たぶん誰も買わないからだと思いますが、では中心部の人やコンドミニアムに住んでる人たちはどうしてるのか?以前富裕層の人に聞いたら「あんまり食べないよ。そんな貧乏じゃないから」と言われたことがあります。
ここダバオ市に於いてマルンガイは「貧乏の象徴」のような存在なのです。ちなみに以前うちを建て替えした際、「玄関前にマルンガイの木を植えたいな」と妻に言ったら、「裏ならいいけど、正面だけはやめてくれ」と言われました。妻は決して見栄っ張りな性格ではないのですが、ダバオ人的にはかなりダサいことのようです(-_-;)
しかし圧倒的に感染者の多いマニラの人に聞くと「マルンガイは市場で売ってるけど、あんまり食べない」というのです。市場で売ってる?売ってる??売ってるって何だ???と思いました(-_-;) よくよく聞いてみたら、道端に雑草的には生息してないんですね。気候は大して変わらないはずですが、土地が狭いのかな?土がないのかな?なんでだろ?枝を地面に挿すだけで育つのに・・・
上の画像はたまたま昨晩のうちのおかずだった「ティノーランマノック」というフィリピンのスタンダードな鶏肉のスープで、これには必ずマルンガイを入れます。で、マニラの人たちも当然これを食べてるわけですが、聞いたら食べてる回数が少ないのです。
まあそんなにたくさんの人に聞いたわけではないですが、平均すると月に2~3回のようで、アドボという煮込み料理の方が圧倒的に多いようです。油っこいんだよなあ、マニラのアドボ(-。-;
そして昨日までのフィリピン全土のコロナ治癒率は9956/36438=27%です。
そしてダバオ市の治癒率は301/411=73%です。全国平均27%に対して73%ですから、この差は歴然ですよね。私はダバオ市の医療体制がそれほどいいとは思っておらず、ダバオ市民の自己免疫力が高さが、治癒率の高さにつながってるのではないかと推測してます。そしていろいろ考えた挙句に行き着いたのが、このマルンガイなのです。
うちの前にはスクワッター、つまり不法居住者の集落があり、ここの人たちはやたらマルンガイを食べます。夕方になると、子供がマルンガイの枝をどっかの道端で折って、家へ持って帰る姿を毎日見かけます、毎日ですよ!!で、以前にどうやって食べるか聞いたら、「醤油と酢で煮てそのまま食べる」と言うのです・・・
ウソだろ!!!!!
と、当時は思いました。もちろん肉や魚がある時はそれと一緒に煮たりするそうですが、ない時は「マルンガイを醤油と酢で煮ただけのものとご飯を食べてる」というのです。まあここでマルンガイはタダですから、お金がなければそうなりますよね(-_-;)
フィリピンは「1%の富裕層と9%の中間所得層、60%の低所得者層、30%の貧困層」で構成されており、ダバオ市民150万人の構成も若干の違いはあれど、だいたいそんなもんだと思います。
そしてダバオ市の9割(60%の低所得者層と30%の貧困層)の貧乏な人たちは、「マルンガイだけをおかず」にして食べる時が少なからずあり、これは惨めなことです。しかしそれは栄養学的には惨めなこととは言えないのですが、本人たちにその意識はありません。それはここには食育がないからなのです。
上の画像はうちの裏庭で採ったマルンガイで、近所の子供たちが家へ持って帰るのは、だいたいこのぐらいの量です。そしてダバオ市では雑草扱いされてるマルンガイには、なんと90種類以上の栄養素が含まれており、ポリフェノールをはじめとする46種類以上の抗酸化物質を持つとされています。
その他代表的な栄養素としては、カルシウム・タンパク質・マグネシウム・ビタミンA/B1/B2/C・カリウム・鉄分・食物繊維などがあります。つまりダバオ市の貧乏人は、毎日のようにこれだけの栄養を摂取してることになるのです、しかもタダで(-。-;
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そしてマルンガイは、どの栄養素も内容量が豊富で、ビタミンCはオレンジより多く、カリウムはバナナより、鉄はホウレンソウより多く含まれています。このようにマルンガイには、ビタミン・必須アミノ酸・ポリフェノール・ギャバなど人間に必要な栄養素をバランスよく豊富に含んでいるスーパーフードであり、様々な効能が期待できる植物なのです。
またマルンガイには様々な効能があり、その数はなんと300にもなると言われています。モリンガに含まれている抗酸化物質によりデトックスとアンチエイジング効果が期待でき、病気の予防だけでなく、肌の老化を守り、シミやしわ、そばかすといった肌トラブルを予防してくれます。さらに他にも免疫力アップ、便秘解消、不眠の改善、抗菌作用、抗がん作用、貧血の改善など、マルンガイには期待される効能がもりだくさんなのです。
フィリピン セブ 世界から注目の集まる、奇跡の植物「モリンガ」
上の画像はダバオを代表する家庭料理「Lawoy」です。もちろんマルンガイがたっぷり入ってます。
そして貝のスープなどにもよくマルンガイが入っており、とにかくダバオ市民はマルンガイと生姜をやたら食べます。但しもしかしたら富裕層はあまり食べないのかもしれませんが、中間所得層を含めても人口の1割しかいないわけですから、「ダバオ市民はマルンガイをよく食べる」と言っても過言ではないと思います。
そしてうちではロックダウン以降、免疫力アップのためにこの「特製マルンガイジュース」を妻が一日おきに作ってます。尚、作り方は私のオリジナルですが、こちら↓です!!
奇跡の木 モリンガジュースの作り方@フィリピン - そうだ!フィリピンに住もう
私はロックダウン以降、フィリピン国内に於ける貧乏の質の違いを感じました。それはマニラの貧乏とダバオの貧乏の違いです。マニラの貧乏食の代表格と言えば、この動画の「パグパグ」が挙げられます。ゴミを再加工して食べるわけですから、体にいいわけありませんよね。しかしダバオ市でこのパグパグはめったにありません。
そしてダバオの貧乏食の代表格となると、まずは前述の「マルンガイ煮とご飯」だったり、「マンゴーとご飯」とか「バナナとご飯」だったりするのです。それは収穫できるマンゴーやバナナがその辺にあるからなのです。ちなみにちょっと贅沢してアドボを作るにしても、その中にはバナナを入れてかさ増し(上の画像)するのがダバオ流なのです(-_-;)
こちらでは変わった釣りの仕方をします。沖まで海の中を歩いて行くわけですからね。ダバオ市は海に面しているので、どこでも魚が獲れることはいいことだと思います。しかし・・・
しかし「釣りに行くのは貧乏人」という日本人的にはあり得ないような感覚を持っているのです。つまり多くのダバオ市民にとって、釣りは趣味ではなく、「おかずを獲りに行く行為」という感覚のようなのです。
尚、1%の富裕層と9%の中間所得層、つまりフィリピンの人口の1割は、住んでる場所は違っても、食べてるものは大して変わらないと思います。しかし9割の貧乏人については住んでる場所、つまり環境で大きくその栄養摂取の状態は変わるのです。マルンガイの摂取だけで90種類以上の栄養を摂取できるわけですから、食べるのと食べないので、栄養状態に違いが出るのは当たり前のことですよね。
また前述のマンゴーやバナナは一定の収穫期があり、一年中食べれるわけではないのに対し、ここダバオ市でマルンガイは一年365日毎日確実に食べられます。だから私は「マルンガイこそが自己免疫力の違いの源」だと思うのです。
今回のロックダウンで特にマニラの人たちは困ってますが、ダバオ市民はあまり困っていません。ではどこに差があるのか?それは現金主義か否かだと思うのです。たとえばダバオ市ならば自宅で野菜や鶏を育てて食べるとか、また今ブームなのがネットを介した「バーター(物々交換)」です。それは「自宅で育てた植物とおむつを交換する」というようなことなのですが、マニラの人たちにはそういうたくましさがあまり見受けられません。
テレビのインタビューで「お金ない」とピーピー泣いたりするマニラの人を最近よく見ますが、文句を言ってもどうにもならないんですけどね。ダバオ人はそんなことしませんよ。私は現金主義のマニラの環境が、フィリピン人としてのたくましさを奪っているのだと思ってます。またダバオ人には「お金なんかなくても生きていける」という妙な自負があったりするので、マニラの人とは好対照なのです。
上の画像は今年2月に90歳の誕生日を迎えた妻の祖母です。平均寿命68歳の国で90歳まで生きてるわけですから、「このおばあちゃんにこそ健康の秘訣がある」と思い、以前にマルンガイのことも含めて、どうやって生きてきたか質問したことがあります。
で、おばあちゃん曰く「私は買い物は好きだけど、料理は嫌いであまりやらなかった。子供は13人産んだけど半分は忘れたな。酒は嫌いだけど、タバコは大好きで今でも吸ってる。肉は嫌いだけど魚は好き。マルンガイは若い頃は貧乏だったから毎日食べたけど、最近は週に2〜3回かな。あと戦争の時の日本兵は怖かった」と言われ、参考になったような、ならなかったような微妙な感じになりましたが、マルンガイはやはりよく食べていたのです。
私の仮説はいかがでしたでしょうか?まあ仮説ではありますが、一定の論理性もあると思ってます。私は自分の仮説が正しいという前提で、マニラやセブ市のような人口密集地の環境も政府はいずれ考えるべきと思ってます。
マニラはGDPの4割を占める経済の中心地であり、もちろんお金は大事ですが、「貧乏人でも健康に生きていける環境作り」も重要なことではないかと思うのです。現金主義だけでは、非常時に生き抜いていけないかもしれませんからね。とにかく空気が汚な過ぎます。
「都市部で誰でも魚を釣れる広域な海作り」は難しいかもしれませんが、フィリピン政府には「いざという時に道端にマルンガイの木がたくさんあり、それを市民が食べられるという環境作り」も考えてもらいたいと思ってます。これはできるはずですからね。
では結論です。私は貧乏人9割のこの国で、国民全員がお金だけで生きていけるとは思っておらず、人が動物の一種として、自然と共生しながら生きられる社会になることが大多数の国民の幸せになると思ってます。
そして今この国に必要なのは、経済政策ではなく、マルンガイに代表されるような環境政策ではないかと思ってます。つまり1割の人たち(1%の富裕層と9%の中間所得層)のための経済政策よりも、9割の人たち(60%の低所得者層と30%の貧困層)が貧乏でも生きていける社会、これを目指すのには経済政策よりも環境政策だと思うのです。
上の画像はうちの斜向かいのマンゴーの木で10mはある高木です。そして収穫期になると、貧困層の子供たちが集まり「kusog hangin(風よ強く吹け)」の大合唱が始まります。それは風が強く吹くとマンゴーが落ちてくるからです。一週間ほど合計すれば何百個、いや何千個かな?とにかくめちゃくちゃ落ちてきますが、あっという間になくなります。ちなみに落ちてくるのは完熟で美味しいので、私もちょいちょい拾ってきます(-。-;
だからここには泥棒がいないのです。それはお金がなくても、なんとなく食べるものがある環境があるからなのです。しかしマニラは最近強盗や略奪が急増してるらしく、これはやはり環境の問題ではないかと思うのです。つまり「人間は環境の産物」であり、同じフィリピン人でも、環境によって行動が変わるということです。
あとマニラは人口の分散化も必要でしょうね。あの狭いとこに1200万人は多過ぎますよ。これからこの国は、自然豊かなこの国の環境を整備し、経済政策もけっこうですが、日本のように子供手当てなどのお金で人民をマインドコントロールする国ではなく、明るく楽しいフィリピン人の社会の実現、そしてフィリピン国民が幸せになれるよう祈ってます。
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