そうだ!フィリピンに住もう

ダバオ Davao Dabaw byえくえく

ドゥテルテ大統領が知らないこと@フィリピン

皆さん、こんにちは。えくえくです(#^.^#) ついにこの国は迷路に入り、先行きが混沌としてきました。いわゆるカオスの状態です。私は拉致されたわけでもなく、駐在でもなく、自分の意志でこの国に来ました。

 

本来私は、よそ様の家(フィリピンのこと)のご主人をとやかく言うほど、ずうずうしい性格ではありませんが、家族のためにも先行きは読まなければと思ってるし、今回はちょっとずうずうしいことも言いたくなりました(-。-;

 

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これがダバオ市内のドゥテルテ大統領の家で、ぶっちゃけ中流家庭の家です。庶民派の大統領はフィリピンの歴史上初めてであり、20年間に渡るダバオ市長時代の功績は、ダバオ市民にとっては命の恩人とも言えるダバオ市の英雄です。

 

しかし今までの政策を見て、「ドゥテルテ大統領は庶民派ではない」ということに先日気がつきました。大統領が知っているのは富裕層から中間所得層までとしか思えないのです。

 

もちろん安倍首相ほどひどいわけではありません。「普通のサラリーマンは年収700万で・・」なんて言ってる人ですから、安倍さんは中間所得層のことは何もわかってないのは明らかです。しかも日本人の大多数は中間所得層ですよね。

 

 

それに対しドゥテルテ大統領は中間所得層までのことはわかってますが、問題はこの国の「富裕層1%、中間所得層9%、低所得層60%。貧困層30%」という構成比率なのです。

 

ドゥテルテ大統領は安倍さんのように富裕層しか知らないわけではないですが、「中間所得層+富裕層」は人口の1割しかいないのです。つまり国民の9割の実態はわかってなかったという風に見えるのです。ではなぜ私はそう思うのか?

 

youtu.be

それはこの動画「マスク未装着取り締まり」の件です。先日大統領は「マスクをしてない者は捕まえる」と、後のインタビューでもキレてましたが、罰則は何かわかります?

 

腕立て伏せ!!!!!

 

ですよ(-_-;) つまりマスクをしてなくて捕まって、刑務所で腕立て伏せをすれば、タダ飯が食える。これじゃ貧困層が喜ぶだけなんです。せめてダバオ市やケソン市のように罰金制度があれば有効かもしれませんが、腕立て伏せならまず意味がありません。

 

つまり今までのロックダウンで、国民の多くは何も学んでなかったのです。そして政府も学んでなかったのです。

 

極端に言えば、テレビに映し出される「マカティの大通りをマスクをして歩く人」しか見ていなかったのではないか⁉️そして大統領が「明らかにわかってないことがある」ということもわかりました。それは・・・

 

フィリピン人は人が見てなければ悪いこともする!

 

という性質です。私は大統領がこのことを知らないために、政策を大きく間違えたと思ってます。結局大統領は1%の富裕層と9%の中間所得層しか知らないのです。

 

この層の人たちは、人が見てなくても悪いことはまずしませんが、そうでない層の人たちの方が圧倒的に多い国なのです。

 

「人が見てなければ悪いこともする」のは、60%の低所得層と30%の貧困層のうちの7〜8割程度、つまり国民全体の7割程度です。この7割と言う数字はもちろん推測です。こんな情報ソースがあるわけもなく、私がフィリピン全土の友人にヒアリングして出した推測の数字です。まあだいたいこんなもんですよ、実際は。

 

しかし今頃???なんで今頃マスクのことで、大統領はキレてるのか?マスクしないなんて、初めからわかりきってることなんですよ。つまり大統領は7割の国民の傾向をわかってなかったとしか思えないのです。

 

 

繁華街など人が集まるところや大通りには警官の姿があるので、誰でもマスクをします。しかし一歩住宅地に入れれば、7割の人はマスクなんてしてませんよ。しててもアゴに引っ掛けてるか、鼻は出てます。

 

つまり7割の国民は、人が見てなければ悪いことをするのです。「人様にうつすことが悪い」という概念がない層に、いまさら「人に迷惑をかけてはいけない」なんて道徳が通用するわけがありません。それにはまず宗教改革からやって、少なくとも20年以上はかかるはずで、パンデミックの今やるべきことではありません。

 

要は警官の配置を間違えたのです。そして今も間違えてます。繁華街など人が集まる場所や大通りには、警官以外の人間に警官の制服を着させれば、極端に言えば案山子に警官の制服を着せて立たせておくだけでも十分なのです。それはフィリピン人は人が見てれば、悪いことはしないからです。

 

そして警官を配置すべきは住宅街、特にスラムなど住宅密集地です。そして私服でなければなりません。それは警官の制服姿を見た瞬間に逃げるか、アゴに引っ掛けていたマスクを装着するからです。ちなみにフィリピン人は目がいいのです。

 

つまり私服警官の存在が噂になることにより、警官の姿がなくてもマスクを装着することになったはずで、これこそが「ロックダウンによる学習」になるべきだったと私は考えてます。

 

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フィリピンは世界最長のロックダウンを行なっていながら、ついに累計感染者数は7万人を超えました。もし前述の「フィリピン人特性を考慮した警官の配置」を当初から考えていれば、7万人も感染者はいなかっただろうし、今頃マスク条例なんて作る必要もなかったでしょう。

 

そりゃそうです。皆がマスクをしている場所に警官を配置し、マスクをしてない場所は放置・・・こんなことやってて、いまさらマスク云々と怒るのはナンセンスもいいとこです。

 

それもこれも「7割の国民は人が見てなければ悪いこともする」という自国民の特性を大統領が知らないからだと思われます。しかし基本的には、この国でロックダウンは必要だったので、失政だとは思いません。もしやってなければ早期に医療崩壊し、今頃は道端に死体の山だったでしょう。

 

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先日私が住むダバオ市で、唯一コロナ担当病院だったSPMCは満床になり、他の病院でもコロナ感染者を診ることになりました。そしてその病院は私の家の近くなので、うちのまわりは早かれ遅かれクラスターが発生するでしょう。この辺の人はマスクなんてしてないからです。

 

ロックダウンは時間稼ぎにはなりました。しかし7割の国民は、ロックダウンで何も学ばなかったのです。警官が見てない場所の方が圧倒的に多いので、逆に「人が見てなければ悪いことをしても大丈夫」を実証してしまったわけです。

 

これから先、感染者は10万人20万人と増え続けるはずで、前述のダバオ市の公立病院のように満床になれば、コロナ以外の疾患の人が行ける病院はなくなるでしょう。

 

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しかし「人が見てなければ悪いことをする」とするというフィリピン人特性を知り尽くしている政治家が1人いるのです。現マニラ市長イスコ・モレノ氏です。私は次期大統領はこの人が適任と思ってます。それはモレノ氏はスラム出身であり、60%の低所得層と特に30%の貧困層の性質は知り尽くしているからです。

 

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現在、次期大統領候補の国民人気No.1は現ダバオ市長サラ・ドゥテルテ氏です。ダバオの英雄の娘さんですから、麻薬犯罪者やテロリスト、違法行為を行ってる人たちを除く2500万ミンダナオ人のほとんどが応援しています。

 

しかしやっぱサラさんはお嬢様なんですよね。父親同様、一般市民の味方ではありますが、庶民特に貧困層の暮らしぶりや性質については知らないでしょう。サラさんは歴代政権のように貧困層を放置する人だとは思いませんが、非常時には失政を生む可能性があるということです。

 

 

大統領の任期はあと2年弱です。その時もしパンデミックが収束してたとしても、次何があるかわかりません。今回大統領が貧困層特性を知らないために、多額の国家予算を無駄にしたと私は思ってますが、次期大統領も何かあれば、また同じことをやるかもしれません。

 

やはり60%の低所得層と30%の貧困層の実態を知らなければ、同じ過ちを繰り返すでしょう。フィリピンの人口1億人のうち、60%の低所得層と30%の貧困層で90%、つまりその9000万人の特性を知らなければ、舵取りを間違えるのは当たり前のことです。

 

しかしモレノ氏にも疑念があるのです。それはABS-CBNのバラエティショーで人気を博した時期があることと、UP(フィリピン大学)出身だからです。偏見は良くないし、もちろん私の邪推ではあるのですが、実はモレノ氏は・・・

 

アキノの隠し球ではないのか?

 

という疑念もあるのです。さらに「隠れN●Aのメンバーではないのか?」とも邪推せざるを得ません。やはり「UP+ABS-CBN」となると、フィリピン国民の中には「もしかしたら・・」という疑念がある人も少なからずいるのです。そして私もです(-。-;

 

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日本の皆さんは「何のこっちゃ?」でしょうが、それほど問題があったのが前大統領、つまり自由党党首アキノです。その問題について書くと3万字でも足らないのでやめときますが、モレノ氏については、まだ見えないアキノとの関係が最大の懸念事項なのです。裏の顔が絶対にないとは言えませんからね。

 

しかし今、次期大統領云々を語ってる場合ではないんですよね。そんな余裕がこの国にあるわけがありません。具体的な施策としては、モレノ氏にはマニラ市長ではなく、なんらかの形で政権に入ってもらいたいと思ってますが、一昨日の政府会議では、モレノ市長の意見は反映されたのか?それとももう諦めたのか?どうもよくわからないことがありました。

 

newsinfo.inquirer.net

これです!!昨日のニュース、もう政策がめちゃくちゃになってきました(-。-; アニョ内務自治長官が各首長と話し合いの末、「マスク着用やソーシャルディスタンスの違反は10〜30日の収監、1000〜5000ペソの罰金」にする案を検討したとのことで、防疫規則違反に対しては、統一した罰則を目指している・・・要するに政治家は全くわかってないと感じました。モレノ市長もいたはずなのに・・・

 

もちろん腕立て伏せより罰金の方が効果はあるでしょうが、政治家は収監そのものがキツイ罰則だと思っているのです。貧困層にとって「30日間タダ飯」は魅力でもあるんですよ(-_-;) つまり「罰金のみで収監なし」の方が、貧困層はキツイ場合もあるのです。

 

そもそも貧困層は、罰金1000〜5000ペソなんてお金払えませんからね。つまり収監は、実質罰金なしでタダ飯を食べれることになるのです。しかもコロナ感染してても、タダで治療を受けられる可能性もあります。

 

これじゃあまた貧困層にボランティアするようなもので、罰則にはなっておらず、ただの税金の無駄使いです。刑務所のキャパも足らなくなるし、新たな刑務所建設にまた税金投入するんですかね⁉️そんな余裕がこの国にあるわけないんですけど・・・

 

 

で、警官はどこに配置するのか?今まで通りなら、こんな条例作っても意味ないんですよ。警官がいないとこではマスクなんてしませんから、絶対に。住宅地、特にスラムなど人口密集地に私服警官を配置しなければ、警官のいないとこでマスクなんかするわけないし、ソーシャルディスタンスのソの字もないんですよ。

 

たとえば収監したら「刑務所内のきつい強制労働で得た微々たるお金を罰金支払いにあてる」とか「コロナに感染しても治療はしない」「1日1食」というような非人道的なことを刑務所内でやらなければ、刑務所がパラダイスになってしまいます。だったら収監などしない方がマシです。罰則は「外には逃げられない工場で低賃金強制労働」とか、もっと生産的な罰則を作らないとダメですよ。

 

国民の9割を占める60%の低所得層と30%の貧困層の動きを読めないと、この国の財政は破綻してしまいます。人口の1割しかいない中間所得層以上の国民しか知らないと、「刑務所がパラダイス」という考え方すら政治家はわからないので、収監を「絶対的な罰則」と位置付けてしまうのです。そして統一防疫条例も今のままの警官の配置では、全く意味のないものになるでしょう。

 

医療崩壊は既に始まっているので、時間はもうあまりありません。外国人に政権批判する権利など当然ないわけですが、とにかく私は「この国に幸あれ!」と強く願ってます。私はこの国のパンデミック上、最後の砦は政治家で唯一貧困層特性を知る「モレノ市長」だと思ってますが、その手腕をマニラ市でどう生かすのか?目が離せません。つまり「おぼっちゃまにはわかるまい!!」ということです。

 

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