そうだ!フィリピンに住もう

ダバオ Davao Dabaw byえくえく

ダバオ市民はズルいからめったに捕まらない

皆さん、こんにちは。えくえくです(#^.^#) この国はざっくり言うと「1%の富裕層と9%の中間所得層、60%の低所得者層、30%の貧困層」で構成されてますが、その60%の低所得者層と30%の貧困層、つまり国民の9割を占める貧乏層のうちの7~8割程度の人(国民全体の7割程度)は、基本的にマスクをしないのです(-_-;) 

 

それは自由の国アメリカのように、「マスクをするしないは自由、コロナに感染するのも自由、人様にうつすのも自由、死ぬことも自由」という強い思想があるわけではありません。フィリピン人の場合は「ただなんとなく息苦しいからやりたくない」という理由だけで、マスクをしないのです。そして政府や各自治体も、ついにそういう国民に対して堪忍袋の緒が切れ始めました・・・

 

cnnphilippines.com

先日、首都圏ケソン市では「マスク着用条例違反」で1029人逮捕されました。同市では1回目の違反は罰金1000ペソ(約2000円)、2回目は2000ペソ(約4000円)、3回目は5000ぺそ(約1万円)となっており、この国の所得水準を考えると、大変高額な罰金になってます。

 

日本の皆さんは「何のこっちゃ?」と思われるでしょうが、この国ではこういう罰則がないと、規律を守ることはできないのです。ちなみにケソン市で厳しくしたのは、市長自身がコロナ感染したからです。そしてケソン市では条例施行直後に1029人逮捕されましたが、これからもっと増えるでしょう。では私が住むダバオ市はどうなるか?

 

 

7月7日、ダバオ市議会は「コミュニティ隔離措置の期間中又は公衆衛生緊急事態が解除されるまで, 公共の場におけるマスク常時着用を義務付ける条例案(罰則規定付)を可決し、本条例案は今後ダバオ市長の承認を経て条例となる」と発表しました。つまりダバオ市も前述のケソン市と同様に「マスクをしてないと罰金」になるわけです。

ダバオ市における公共の場でのマスク常時着用を義務づける条例案(罰則規定付き)の可決について | 在ダバオ日本国総領事館


そして同条例案によれば「1回目の違反は500ペソの罰金、2回目の違反は2000ペソの罰金、3回目の違反は5000ペソの罰金又は1か月の収監が課される」となるそうです。つまり初回のみケソン市より安いわけです。

 

しかしダバオ市民はケソン市民のように、条例施行後すぐに1029人も逮捕されるわけがないのです。これは憶測ですが、ダバオ市民のマスク装着率はケソン市民とほぼ変わらないと思います。しかしダバオ市民は絶対こんなに捕まらないでしょう。それはダバオ市民の民度が高いからではなく・・・

 

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それはダバオ市民は「罰則慣れ」してるからなのです!!ダバオ市は現大統領ドゥテルテ氏が20年間市長を務めた都市です。そしてドゥテルテ市長による厳しい規律と超法規的殺人で、フィリピンで最も危険だったダバオ市を最も安全な都市にしてくれました。で、その中でも特に厳しかったのがタバコなのです。

 

私が初めてダバオ市に来たのが12年前、「なんでここはこんなにタバコに厳しいんだ?もうカンベンして~」と思いました(-_-;) ぶっちゃけ当時、外ではほとんど吸えなかったので参りました。公道で吸ったらもちろん捕まるし、バーでもだめ・・・なんじゃこれ?でした。しかも罰金は最高1万ペソ(2万円)というとんでもない高額だったのです。

 

ではダバオ市民はそういう規律をしっかり守っているのか?答えはNOです。でも捕まらないのです。矛盾してるようでしてないのは、捕まりそうな所、つまり警官が立ち寄りそうな場所をよくわかっていて、そういう場所では吸わないからなのです。

 

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これはタバコに限ったことではなく「一事が万事」です。つまり「人が見ていれば規律は守るけど、見てなければ守らない」というのがダバオ市民の特徴なのです。つまりダバオ市民はよく言えば「処世術に長けてる」ということなのですが、もっとカンタンに言えば「ズルい」のです(-_-;)

 

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それとダバオ市は広く、面積2400㎢は一都市としては世界一の広さなのです。つまり逃げ場がたくさんあるわけです。たとえば首都圏の中核マニラ市は人口170万人と、ダバオ市人口の150万人より多いのですが、マニラ市の面積はなんと38.55㎢・・・

 

せますぎる~!!!!!

 

つまりダバオ市の面積はマニラ市の62倍の広さがあるのです、62倍ですよ!では具体的に「逃げ場がある」とはどういうことなのか?まず警官の数が足りません。こんな広域で、しかもたかだか人口150万人しかいない田舎の都市に、それほど多くの警官が全域に配置されてるわけがないのです。そしてダバオ市民は「どこに警官がいて、どこにいないか」と知り尽くしてます。

 

あともう一つは監視カメラの存在です。要はある場所とない場所があって、ダバオ市はない場所の方が圧倒的に多いのです。それはあまりにも広すぎるからです。そしてダバオ市民はその監視カメラの位置も知り尽くしています。これはドゥテルテ市長時代にダバオ市民が考えた「規律を守らなくても捕まらない」という知恵だったのでしょう。

 

というのは監視カメラがある場所では、警官への袖の下が通じないからなのです。何か違法なことをして警官に捕まっても、「袖の下を払えば何とかなる」というのはひと昔前の話です。いまや最高ランクの高給取りになった警官が、袖の下程度のはした金のために職を棒に振ることは、現実にはめったにないことなのです。

 

しかし袖の下がバレるのは公共の監視カメラがあるからで、ない場所ではまだいくらか行われているとも言われています。そしてダバオ市民が規律を守らないのは、万が一の場合でも、警官への袖の下が有効な可能性のある「監視カメラがない場所」なのです。そしてこうやってダバオ市民はドゥテルテ市長時代に、規律から逃れる術を20年間かけて身に着けてきたのです。

ダバオ - Wikipedia

 

www3.nhk.or.jp

こういうニュース1本で自粛を促すことができる国と、罰則を条例化しないとマスク装着さえままならない国・・・しかもその条例の眼を掻い潜ることができるダバオ市民のようなズルい市民もいる。この国の民度の低さに最も泣きたいのはドゥテルテ大統領であり、感染者数が多い市の市長だと思います。どうにもなりませんからね(-_-;)

 

フィリピンで国民に感染予防をさせるのに、いったいどれほどの犠牲を払ったのか?「本来ロックダウンなんてやりたくなかった」とドゥテルテ大統領自身も公言してます。そしてロックダウンで払った補償などで公的資金は底をつき、ついに日本から500億円借りることになりました。しかしフィリピン人の民度だと、国民の命を守るために、ロックダウンはやらざるを得なかったわけです。やってなければ今頃、都市部の病院は全て閉鎖だっただろうし、モールなんて開けれるわけなかったはずです。

 

そしてダバオ市民のズルさ、実はこれは危ないと思ってます(-_-;) もうすぐサラ市長がサインするであろう「マスク装着義務化条例」ですが、ダバオ市民はそうカンタンには捕まるはずもないので、この程度の条例では「マスク装着を日常化できない」と、私は推測してます。

 

 

しかし問題は、警官がいない場所でも人が集まる場所はあるのです。そしてそういう場所では、マスクをしてない人がたくさんいるのがダバオ市なのです。しかし市の広さや市民性を考えると、条例程度では改善の余地がないわけです。しかし警官がいそうな公共の場ではしっかりマスクをするわけですから、ダバオ市民の民度は私から見ると50点、これから先もそれより上がることも下がることもないでしょう。

 

さてダバオ市の警官は何人捕まえますかね?私は最大ケソン市の10%程度と見てます。たとえばもし「ケソン市2000人検挙、ダバオ市50人検挙」だと、ダバオ市の警官があまり仕事をしてない印象になってしまいますよね。しかしズルいダバオ市民をそうカンタンに検挙できるわけもなく、ケソンが2000人ならダバオ市は200人・・・このぐらいが限界だと思ってます。

 

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ケソン市は166.20㎢と、首都圏の中では広いのですが、ダバオ市の2400㎢と比べるとその差は歴然、14倍です!!ケソン市の街は計画的に整備されたそうで、交通渋滞も少ないらしいですが、人口は280万人もいる都市で、犯罪件数でも国内ワースト1です(-_-;)

 

こういう犯罪者が多い人口密度の高い都市で、いきなりのマスク着用条例、罰金食らってもまだマスクをしないのか?それともダバオ市民のようにズルくなるのか?さてどうなりますかね?今後のフィリピンを占う意味でも非常に興味があります。

 

ドゥテルテ氏が大統領がに就任してからまだ4年ちょいです。4年前の大統領選では「厳しい規律と超法規的殺人」を国民は望み、そして大統領になりました。そして今まで大統領はその国民の期待通りのことをしてきました。しかしダバオ市民以外の国民は「厳しい規律」を望んだものの、まだ慣れてないのです。もちろんケソン市の市民もそうだと思います。さてどうなりますかね?はたして新条例に順応するのか?

 

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まあ今回はダバオ市民の悪口のようになってしまった感もありますが、いいところもたくさんあるのです。ロックダウン以降、さすがに9%の中間所得層はダメージを受けましたが、60%の低所得者層と30%の貧困層、特に60%の低所得者層については、ロックダウン以前よりも生き生きして活気さえ出てきました。その生き生きした姿は別人のようにも見えるぐらいです。

 

どの家も野菜や植物を育てるようになり、ニワトリや豚を飼う家もずいぶん増えたし、みんな何かをネット販売してます。そしてバーター(物々交換)もずいぶん定着してきたし、自宅前やトライシクルを使って商売を始める人が増え、ダバオ市民は張り切ってます。そして首都圏の人たちのように「お金ない~」とメソメソしながら文句ばかり言ってる人もまずいません。

 

「1%の富裕層と9%の中間所得層」しか知らない評論家は、「フィリピンの経済はしばらく立ち直れない」と、1割の国民の話しかしませんが、ダバオ市内の「60%の低所得者層と30%の貧困層」にとって、そんなのはどうでもいい話で、彼らは「チャンス到来」としか思ってないのです。それは多くの店の閉鎖により、貧乏人にも商業機会が増え、小資本でも商売ができる環境になったからです。

 

その結果、ダバオ市内の貧乏人たちは、200人からいる私の家族や親戚も含めて、以前よりもたくましくなりました。私はそういうダバオ市民のたくましさが大好きでもあるのですが、あのズルさだけはどうにかならないのかな?とも思ったりするのです。でも最後に一言、おまえらマスクしろよ!!以上っ(-_-;)

 

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