そうだ!フィリピンに住もう

ダバオ Davao Dabaw byえくえく

1万軒の店舗が閉めたダバオ市の実態

皆さん、こんにちは。えくえくです(#^.^#) 最近どうも不思議に思うことがあるのです。それはダバオ市民のことです。いま世界中がコロナ絡みで大騒ぎになってますよね。大きな暴動がある国もあるし、日本ではSNSで政権への誹謗中傷の嵐・・・ところがダバオ市は平穏そのものなのです。そしてそれはなぜか?実態は?今回はそれについて考えてみました。

 

davawatch.com

まずこの記事見て、どう思われます?ダバオ市はフィリピンで最初に厳しいロックダウンをした大統領のお膝元です。「閉めた店舗やオフィスが1万軒以上で、経済的な損失は甚大」と見れば、「うわ~大変なんだろうなあ」と思われても当然です。

 

しかし実態は少し違うのです。この記事がウソというわけではないのですが、それほど困ってはいないのです。ではこれから「一般的なダバオ市民はどうやって生活しているか?」を、家族や親戚の例を交えながら紹介したいと思います。

 

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上の画像はトライシクルの魚屋さんです。以前うちのまわりでは誰も買わなかったのに、ロックダウン以降は飛ぶように売れるようになりました。で、聞いてみたら、売り上げはロックダウン以前の少なくとも5倍にはなったそうです。これぞまさに「漁夫の利」なのかな・・・

 


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妻のいとこが最寄りのモールで覆面ガードとして働いています。要は私服で万引きを捕まえる仕事です。で、ロックダウン以降、週6日出勤だったのが週3日になったので、当然減収になったわけです。

 

彼女はその減収分を埋めるべく、ぐーたら旦那のトライシクルを使って卵売りを始めました。そしてけっこう売れてるらしく、減収分以上に収入になってるそうです。もちろんうちも買ってます、30個で180ペソ(400円弱)だと安いし(#^.^#)


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上の画像はうちの隣の妻の実家の敷地内にあるネットカフェです。今回のロックダウンで「営業してはいけない業種」に指定され、もちろん閉めました。で、もしかしたらもうやらないかもしれません。


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そしてそのネットカフェの隣にあるサリサリでwifiカードを売ったところ、けっこう売上がありました。そしてそのサリサリは「開けてないけど営業はしてる」という不思議な状態でやってます。ちなみに「営業してはいけない業種」には指定されてませんが、赤ん坊がいるので感染を恐れて開けてないのです。

 

 

そのサリサリはコピーサービスや証明写真、証明書作成などがメインで、ロックダウン以降「IDの作成」でかなり客数が増えました。朝の7時から来てるぐらいです。で、結果的にロックダウン以降、ネットカフェとサリサリの2軒は閉めたものの、売上ではロックダウン以前と変わらない状態です。実はうちだけではなく、「開けてないけど、一定の売上はある」みたいな店が、まわりにけっこうあるのです。不思議でしょ⁉️

 

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上の画像はピーナツバターです。先日妻のいとこがバイクでこれを売りに来たので、1本100ペソのを2本買いました。しかしこれ、どう見てもパレンケで1本60ペソ(130円)で売ってるやつなんですよね(-_-;)

 

それを100ペソ(220円)で買ってるわけですから、ホントは損なんですが、親戚だからしょうがないわけです。ちなみにうちの一族は周囲に200人ほどいるので、親戚まわるだけでも、けっこうな売上になるのです。ま、うちのまわりはうちの一族に限らず、こんなのばっかりです。


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上の画像はうちで作ってるほうきです。ココナッツの木の朽ちた葉で作ってます。これを作ってるのは知的障碍がある義姉で、ロックダウン以降やたら売れるようになって、義姉も毎日忙しそうです。

 

ま、1本15ペソで売ってるので大した売上ではありませんが、義姉が買い物に行く時のおもちゃ代にしてます。ちなみにロックダウン以降、以前の5倍は売れるようになりました。みんな家にいたから、そうじばっかりしてたんでしょうね(-_-;)


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上の画像はうちの裏庭で栽培してるアロバテというネバネバした野菜です。で、これを妻の実家の玄関の前で販売してます。無人でアロバテは置きっぱなし、そしてお金は備え付けの缶の中に入れてもらってます。他にはカンコンやオクラも、うちが食べれないほどある時は販売してます。ちなみに妻は野菜栽培の達人です(#^.^#)

 

 

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散髪屋さんも「営業してはいけない業種」に指定されましたが、出張して外でやってました(-。-; 聞いたの一人だけですが、「店に勤めるより儲かる」と言ってました。しかしこれ、厳密には違法なはずだけど、あっちこっちでやってたんだよなあ・・・


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最初のロックダウンの時、この義弟嫁が作った手製マスクが飛ぶように売れました。今はさすがに売れませんが、ロックダウン当初は「1日100個売れた」なんて日もあってビックリしました。

 

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上の画像は義兄が経営してるランドリーショップですが、今回のロックダウンで「営業してはいけない業種」に指定されており、当然閉めることになりました。そして5人いたスタッフは全員やめました。

 

しかし規制緩和の後、一人のスタッフが「仕事がないから働きたい」とのことで、現在はそのスタッフ一人で営業しており、義兄は店には行ってません。それはうちの家族が「引きこもり大作戦」を実行中だからです。

 

ちなみにこの店が入居してるビル、全テナントがやめました。というのはテナントが減って、大家が家賃を急に値上げしたからです。しかも月額1000ペソ(2200円)の値上げはかなり極端な値上げで、この店の場合は8000ペソ→9000ペソです。

 

なわけで義兄も「やめようかなあ」と言ってる時に一人のスタッフが「やりたい」と言い出し、今はなんとなく営業してる状態です。義兄は「洗濯物から感染するのは嫌だ」と言っており、たぶんやめるでしょうね。

 

 

ちなみにうちのまわりでは、つぶれた店よりも義兄のように「やりたくないからやめた」という店が圧倒的に多いのです。しかしこういう数字って表には出ないですよね。ニュースで閉鎖情報を見ると「ロックダウンで閉店に追い込まれた」みたいな印象になってますが、実際にはそれだけではないということです。

 

あとは「スタッフが感染を怖がってやめたので人がいなくなった」というパターンの閉鎖も少なからずあります。最近つくずく「数字や情報ソースって、あんまり意味ないなあ」と感じてます(-_-;)


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そして義兄は今、うちから二軒先の自宅で家具の製作販売をやってます。まあこういう感じで、店を閉めても何かやってる人が多いのですが、そういうのはやっぱり数字には出てこないんですよね。

 

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そしてうちの周囲ではなぜかロックダウン以降、建設ラッシュです。上の画像は妻の叔父二人で、妻のいとこ(弁護士)の家を建て替えしてるところです。で、最近のうちのまわりの建設ラッシュって、だいたいこういうパターンなんです。要は「今は大工がヒマなはずだから、どうせなら縁故筋に頼んで建てちゃおっか」みたいなパターンです。

 

というのは、建設業そのものは「営業してはいけない業種」には含まれてないからなのです。公共工事なんかも止めるわけにいかないですからね。なわけで大手のHardware店も普通に営業してたので、工事はできたのです。あとは「お金を回してあげよう」的な感覚もあるのだと思います。

 

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ロックダウン中は至る所に検問所がありました。ま、今もありますが(-_-;) そして検問所にいるのはバランガイポリス、つまり村役場のバイトです。これはかなり雇用創出になりました。普段は名前だけを登録して稼働してなかったバランガイポリスに、仕事が回ってきたわけですからね。

 

で、うちのまわりのバランガイポリスはほとんど本業トライシクルドライバーです。なんせ学校や仕事が休みだったので、トライシクルドライバーも商売あがったりだったわけですが、バランガイポリスとして検問所やパトロールの仕事が回ってきたので、みんな喜んでました。

 

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ちょっと例外です。うちの裏に住んでる妻のいとこはサンミゲル社に勤務してるのですが、ロックダウン以降は勤務しっ放し、つまりここで寝泊まりして帰宅してないのです(-_-;)

 

同社ではコロナ感染予防のために帰宅は許されてないそうで、規制緩和された今もまだ帰宅していません。これは市の条例なのか?サンミゲル社独自の規定なのか?よくわかりませんが、とにかく「行ったきり帰ってこれない」人間もいるということです。

 

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ダバオ市ではシンボリックだったホテル「マルコポーロ」も事実上の倒産で、投資家もダバオ市への投資を躊躇してるそうです。そしてどの評論家も「ダバオの経済活動がコロナ以前の状態に戻るのはしばらく先」との見方を示しています。

 

しかしそれはモールやホテルなど大手の話で、一般庶民レベルの生活にはさほど影響してないのです。特に貧困層は過度の補償金や食糧配給をもらい、以前より楽に暮らしている者もたくさんいます。

 

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そして今日もダバオ市は晴天です。「夜中に雨が降って昼間は晴れる」それがダバオ市なのです。つまり植物がよく育つんですね。だから家庭菜園をやったり、道端のバナナを頂戴しながら、何となく生きていけるのです。

 

私は今回のコロナ騒ぎで、「フィリピンで生きていくために必要なことは何か?」が見えてきたような気がしてます。それはSNSなども含めて、まわりを見てると如実に表れてます。富裕層を除いて、ロックダウン以降困ってない人には一定の特徴があるのです。それは・・・

1. 家族と同居し、近隣に親戚がいる

2. そもそも2つ以上の仕事がある

3. 今回の件をロックダウンのせいにしない

4. 食べ物を優先的に考える

5. バランガイをうまく利用している

6. 土地がある所に住んでいる(コンドやアパートではない)

7. 車かトライシクルを所持している

8. 「金は天下の回り物」と思っている

10. 贅沢を言わない

の以上10点です。この中で一番重要なのは「家族と同居し、近隣に親戚がいる」ことだと思います。もちろん細かいことを言えばキリがないですが、日本でも「三人寄れば文殊の知恵」って言いますよね。私のまわりはまさにそんな感じです。とにかく私を含むダバオ市の一般庶民は、それなりに工夫しながら、たくましく生きてますよ(#^.^#) ではでは!!

 

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