そうだ!フィリピンに住もう

ダバオ Davao Dabaw byえくえく

貧困層の逆襲!貧富の差が縮まるフィリピン

皆さん、こんにちは。えくえくです(#^.^#) 今回はフィリピンの社会の話です。先日、世論調査機関ソーシャルウェザーステーションズ(SWS)の調査で、「フィリピンの7月の成人(18歳以上)人口の失業率は45.5%だった」と発表されました。

 7月失業率45.5%、過去最悪=SWS調査 - NNA ASIA・フィリピン・マクロ・統計・その他経済

 

この数字は1993年の調査開始以来「過去最悪」だそうですが、フィリピンに在住経験のある方は違和感があるはずです。失業率45%・・・

 

元々そんなもんだろ!!

 

と思われるはずです(-_-;)そうなんです、この国では成人が皆仕事をしてるわけではないのです。まともに働いてるのはおそらく半数、ひいき目に見ても6割程度ですから、失業率の分母はいったい何なのか?

 

この記事の分母は「成人(18歳以上)人口」になってますが、だったら元々働いてない人口も含まれることになります。失業率45%なら働いてる人は55%・・・パンデミック以前からそんなもんでしょ!!!!!

 

まあSWSも一応調査してるわけですから、全くのウソとは思えませんが、対象は「マニラ首都圏の納税者」なんでしょうね。この国はざっくり言うと「1%の富裕層、9%の中間所得層、60%の低所得層、30%の貧困層」という人口構成になってますが、この中の納税者というのは「1%の富裕層と9%の中間所得層と一握りの低所得層」です。

 

 

つまりこの記事はマニラ首都圏やセブの納税者の話のはずで、「1%の富裕層と9%の中間所得層と一握りの低所得層」を仮に人口の20%とすると、「都市部の納税者20%×失業率45%=9%」という話であり、しかもこれはコロナ感染者が多い都市部だけのデータのはずなので、フィリピン全体としてはおそらくその1/3程度、つまり「失業率3%」というのが実態だと思われます。

 

あと先日おもしろい記事がありました。「フィリピンの平均月給は15200ペソ(3万円強)で、調査対象110か国の中で最下位」というものです。これも・・・

PH’s P15,200 average salary among lowest in 110 countries – survey | Inquirer News

 

なわけないだろ!!

 

ということです(-_-;) これも対象は「マニラ首都圏の納税者」なんでしょうね。ちなみにダバオ市の平均月給は7000~8000ペソ(15000円前後)です。但しこの記事「Inquirer News」なんですよね・・・同社はABS-CBN系ですから、反政権を狙った記事を量産してるので、SWSとは違い、何らかの意図はあるのかもしれません。

 

f:id:davaomania:20200827103432j:image

ここはうちの近所の海ですが、パンデミック以降、やたら釣りをする人が増えました。厳密には違法だそうですが、あまり厳しくはないようです(-_-;) で、釣りは趣味ではなく、「おかずを獲りに行く行為」ということなのです。そしてここへ行くのは低所得層か貧困層の人たちです。

 

f:id:davaomania:20200827125149j:image

ぶっちゃけこの手の観葉植物、うちの周りなら道端のどこにでもあるような物で、ロックダウン以前は、お金を出してまで買う物ではなかったのです。しかしなぜそれが今売れるのか?私は不思議でしょうがないので、まわりの人にいろいろ聞いてみました。すると・・・

 

1. 外出できなくなった富裕層が、家の中の物をやたらいじるようになり、植物を買うようになった。だから観葉植物が売れる。

2. 仕事が休みになった中間所得層は、家でヒマを持て余し、土いじりをするようになった。

3. 1と2の動きを察知した低所得層は、家で植物を栽培し、販売するようになった。

 

の以上3点が大きな要因で、ガーデニングが大ブームになってます。そしてうちの観葉植物もやたら売れてます(#^.^#)

街からプランターが消えた謎@ダバオ - そうだ!フィリピンに住もう

 

f:id:davaomania:20190521145703j:image

上の画像はうちの親戚の子ですが、貧しい家の子供はパンケーキやピナイパイなどを売り歩いてます。そして家の前でも売ってます。

 

また野菜も売り歩いてます、大人もです。野菜は他人の畑の野菜を収穫し、「売れたら半分が取り分」という委託方式になってるので、自宅に畑がなくても、やる気があれば誰でもできるのです。

 

youtu.be

この動画はうちの開墾の様子です。ロックダウンされてから家族一丸となり、生活のために頑張りました。ちなみに今はもっと育って、毎日新鮮野菜が食べれるようになりました。尚、ご視聴及び、できれば「チャンネル登録」もお願いします!!

 

私は今回のコロナ騒ぎで、「フィリピンで生きていくために必要なことは何か?」が見えてきたような気がしてます。それはSNSなども含めて、まわりを見てると如実に表れてます。富裕層を除いて、ロックダウン以降困ってない人には一定の特徴があるのです。それは・・・

 

1. 家族と同居し、近隣に親戚がいる

2. そもそも2つ以上の仕事がある

3. 今回の件をロックダウンのせいにしない

4. 食べ物を優先的に考える

5. バランガイをうまく利用している

6. 土地がある所に住んでいる(コンドやアパートではない)

7. トライシクル(または車)を所有している

8. 「金は天下の回り物」と思っている

10. 贅沢を言わない

 

の以上10点です。この中で一番重要なのは「家族と同居し、近隣に親戚がいる」ことだと思います。もちろん細かいことを言えばキリがないですが、私のまわりはまさにそんな感じです。とにかく私を含むダバオ市の一般庶民は、それなりに工夫しながら、たくましく生きてますよ!!

1万軒の店舗が閉めたダバオ市の実態 - そうだ!フィリピンに住もう

 

で、大変長くなりましたが、ここからが本題です。「なぜ貧困層の逆襲なのか?」ということです。結論から言うと、フィリピンに於ける今回のパンデミックの最大の被害者は「中間所得層」で、見ていても痛々しく可哀想です(-_-;) 冒頭の「失業率45%」ですが、ダバオ市の中間所得層もだいたいそのぐらいだと思われます。

 

 

では誰が悪いのか?ホントの答えは「誰も悪くない、ウィルスが悪い」ということなんでしょうが、この国にはそんなカッコいいことを言ってる余裕はないのです。悪いのはマスク装着などルールを守らない人たち、主に貧困層なのです。

 

うちの前は貧困層の集落ですが、いまだに誰もマスクなんてしてません。それは警官が来ないからです。そして他地域の友人に聞いても、やはり貧困層の集落はルール無視だそうです。

 

つまり厳しいロックダウンにせざるを得ない元凶は貧困層の人々で、最近私は「意図的にやってるのではないか?」とさえ思うようになりました。感染者が増えれば増えるほど、商業機関は停滞するので、店舗を持たない彼らに商業機会が生まれるからです。

 

実際にバランガイから配給をもらえるし、商売はうまくいくようになり、しかも税金も払わず、ドツボの中間所得層を横目に、ダバオの貧困層は毎日楽しそうなのがけっこういます。

 

しかし一方、中間所得層はホントに悲惨です。日本人以上にルールを守って真面目に暮らしている彼らは可哀想でなりません。失職しても貧困層のように、前述のカンタンな商売をすればいいのでしょうが、なかなかやりません。それはなぜか?

 

私は中間所得層の親戚など数人に聞いたのですが、やはりプライドが邪魔してるようです。中間所得層はまあまあ高学歴だし、「貧困層と同じ商売は恥ずかしくてできない」と言うのです。まあ気持ちはわかりますが、それじゃ生きていけない・・・

 

 

コロナウィルス、Covid-19・・・これはやっかいですよね。基礎疾患がなく、発症して7~10日目ぐらいに重症化しなければただの風邪ですが、この国では既に医療崩壊を起こしています。

 

先日、フィリピン政府は医療従事者の海外労働を禁止することにしました。医療従事者が足らないので苦肉の策なんでしょうね。やはり政府は自国民を守らなければならないのでしょう。海外で高賃金で働いている医療従事者が「お国の一大事」と感じて帰って・・・来るわけないですから(-_-;)

http://www.manila-shimbun.com/20200820.html

 

というわけで医療従事者もコロナが落ち着くまでは、海外労働で高賃金を得る機会は失われたわけですが、ルールを守らない連中はそんなことにはお構いなし、「コロナは風邪だ」で、自分さえよければそれでいいのです・・・もちろん皆が皆ではありませんが。

 

そもそも病院になんて行けないから医療崩壊なんて関係ないし、中間所得層が失職したら、「ざまーみろ」と楽しそうにしているのも少なからずいます。そして今もどんどん中間所得層に追い込みをかけてます。

 

最近私にはそれが「いじめ」にさえ見えてきました。大変長くなりましたが、そういうわけで「貧富の差が縮まる」というのは、「中間所得層」と「低所得層+貧困層」の差が縮まるということなのです。

 

ダバオ市では実際に中間所得層と低所得層の逆転現象が多く見られます。実はケソン市、セブ市の友人にもこの件で聞いたのですが、野菜以外はダバオ市とほぼ同様だそうです。

 

但しマカティのみは例外のようですね。あと人口構成の比率も、マカティはかなり違うようです。まあマカティ市の人口は、フィリピン人口の0.5%程度なんで、あまり影響ありませんが・・・

 

しかし貧富の格差については、全く逆なことを言われる方もいます。それはたいてい反政権のフィリピン人と「生真面目な日本人」なのです。反政権フィリピン人の場合は大統領選を睨んで、「ロックダウンがこの国をダメにした」と言いたい一定の意図があるのですが、日本人の場合は生真面目というか「情報ソース」を鵜呑みにしちゃうんですよね(-_-;)

 

「失業率45%」という記事を見ると、「これは大変だ」と思ってしまうのでしょう。まあそれが日本人の純朴さなのかもしれませんが、この国には情報ソースなんてないのです(-_-;) 尚、今回は「1%の富裕層」についてはあえて触れませんでした。実際には1%もいるわけないし、数的には大勢に影響ないですから。私は1%の人よりも99%の人が大事と考えてます。

 

では最後に、下のバナー【フィリピン情報】を応援クリックをして頂けると大変ありがたいです。ご愛読ありがとうございました(#^.^#)

にほんブログ村 海外生活ブログ フィリピン情報へ

にほんブログ村ブログランキング」に参加してます。上のバナー【フィリピン情報】をポチッと応援クリックをお願いします!!

 

できればこちらも↑ポチっとお願いします!!