皆さん、こんにちは。えくえくです(^_^) 先日、セブから来た女性と会った際、妻が「あの子はセブの子だから、本物のセブアノ語を話すよ」と言うのです。ん?本物のセブアノ語?じゃあここダバオで話してるのはニセモノのセブアノ語なのか?いやいやここはビサヤ語だし、でもセブアノ語とビサヤ語はほぼ同じと聞いてるし、なんだかなあ・・・
私は日常会話程度のビサヤ語はできるのですが、9割型ヒアリングから覚えたものなので、書けばスペルは間違ってるし、そもそもセブアノ語とビサヤ語の違いがよく分からなかったのです。なわけで今回は「セブアノ語とは何なのか?」をきっかけに、自分のためにもフィリピンの言語について調べてみました。
1. セブアノ語
セブ島全体で使われているのがセブアノ語で、セブ以外ではボホール島、東ネグロス州、シキホール島、私が住んでいるミンダナオなどの地域で話されてます。フィリピンの母国語であるタガログ語と比べると、話し手の数や地域は「セブアノ語の方が多い」そうです。セブアノ語はビサヤ、ミンダナオ地方の共通語であり、ルソンのタガログ語圏から別の「セブアノ語文化」があります。
セブの人たちもそうらしいのですが、ダバオ市民もタガログ語を知っていても使わず、これは大阪弁に愛着をもつ関西人と共通するところがあるようです。それは現地の言葉でしか表現できない気持ちがあるからだそうで、私にもわかる気がします。
セブアノ語の特徴として、スペイン語からきた単語がタガログ語より多い点があります。たとえば日曜日はドミンゴ、友だちはアミーゴ(女性はアミーガ)、敬称のドンなどなど、日常の言葉の中にも多くのスペイン語があります。
しかしいくら調べても、セブアノ語とビサヤ語の違いを明確に示している文献がないのです。たいてい表示は「セブアノ語(ビサヤ語)」か「ビサヤ語(セブアノ語)」なので、それだと同じってことでしょ⁉️妻やまわりのフィリピン人に聞いても、「なんかちょっと違うらしい」とのこと。それじゃあ、わかんないよ〜(-_-;)
2. フィリピンは多言語国家
フィリピンは少数の地方語も含めると、なんと100以上の言語がある多言語国家です。主な言語は、首都圏マニラなどルソンのタガログ語、ルソン島北部のイロコス地方のイロカノ語、ルソン北部のパンガシナン語、パンパンガのカパンパガン語、ビコール地方のビコラノ語、セブを中心にビサヤ地方で話されているセブアノ語、レイテ島やサマール島のワライワライ語、ネグロス島の西側やパナイ島のイロンゴ語、ミンダナオ島サンボアンガではスペイン語との混成言語「チャバカノ語」などがあります。
各地方の言語は方言というレベルではなく、全く違う言語です。ちなみに私はフィリピンの言語はタガログ語から始めたので、現在ダバオ市でセブアノ語(ビサヤ語)に大変苦戦しています。それはタガログ語とビサヤ語では全くの別物だからです。
3. 公用語はフィリピン語と英語
1987年に制定されたフィリピン国憲法では、首都圏マニラを中心としたタガログ語を母体とした「フィリピン語」と「英語」を公用語と決められました。しかしこれがまたビミョーですよね(-_-;) タガログ語とフィリピン語は違うのか?厳密には若干違うそうですが、実質「タガログ語=フィリピン語」と考えていいそうです。そしてその若干の違いとは「タガログ語が東京弁で、フィリピン語が標準語」という事みたいです。ややこしいなあ・・・
またタガログ語がフィリピン語の母体になったのは、スペイン統治時代から「マニラがフィリピンの首都であり続けた」という政治的な理由からだそうです。尚「フィリピンでは英語が通じる」と、どのガイドブックやサイトにも書かれてますが、実は地域性があり、どこでも誰にも通じるというわけではないのです。
私が住むダバオ市では、英語をあまりわかっていない人が少なからずいます。これは首都圏マニラの学校教育が「英語+タガログ」+日常会話はタガログなのですが、ダバオ市などビサヤ語圏では学校教育が「タガログ+英語」+日常会話はビサヤ語と、マニラ圏の人が2つの言語で済むのに対して、ビサヤ語圏では3つの言語の習得が必要になるわけで、それは少しハンディなのかなという気もするのです。そしてこのことである仮説を立てました。
まとめ(仮説)
私は今までの自分の交友関係や上記の情報を元に、ある仮説を立てました。それは「人間は2つの言語までは話せる」という仮説です。マニラの人たちはタガログと英語、ビサヤ語圏の人たちはビサヤ語とタガログ語、つまり2つの言語までは使いこなせるのです。
あと「日本人配偶者あり」などの在日フィリピン人女性は、元々英語があまり上手くない人が圧倒的に多いのですが、日本語の上達は早いのです。逆に少数派の英語が上手い在日フィリピン人は日本語が下手くそで、上手くなろうという気もない人さえ見かけます。つまり前者は母国語+日本語、後者は母国語+英語と、どちらも使いこなせるのは2つの言語なのです。
これはフィリピン人に限らす、日本人でもそういう傾向があります。英語の上手い日本人ほど、タガログなどの現地語がなかなかできません。しかし英語のできない日本人は意外とすんなりタガログなどの現地語ができるようになる傾向があるのです。つまり前者は「日本語+英語」で、後者は「日本語+タガログ語などの現地語」ということになり、やはり2つの言語までは使いこなせるのです。
で、私の結論ですが、すでに2つの言語をできる人は、3つ目の言語についてはあまり伸びしろがなく、1つの言語しかできない人は、2つ目の言語の伸びしろがあるということなんだと思うのです。どうでしょうか、私の仮説⁉️現状では全くの仮説ですが、もし大学時代ならば、私は社会学部心理学科環境心理学専攻だったので、これは論文にしたいぐらいの題材なのです。
しかしそこで一つ気になることがあります。第一言語が英語だった場合はどうなのか?ということです。アメリカ人は傾向として、英語以外の言語はヘタクソですよね。アメリカの大学では第二外国語として「スペイン語」を選択してるケースが多いのですが、実際にスペイン語をペラペラしゃべるアメリカ人を見たことがありません。これはただ単に能力の問題なのか?英語ができればそれでいいと思っているから、英語以外の言語をインプットする意思がないのか・・・
特にうちの隣に住んでる8歳の甥っ子を見てると、よくわからなくなるのです。というのはうちの甥っ子は、英語以外は全くしゃべらないからです。「小学校は私立で、授業は英語」というのはわかるのですが、両親や家族はもちろんフィリピン人で、ビサヤ語しかしゃべらないのです・・・。この仮説をもし論文にするならば、知能指数や性格(特に優越性)、地域性との相関関係も調べなければならないのでしょうね。めんどくさいからやらないけど(-_-;) ではでは!!
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