皆さん、こんにちは。えくえくです(#^.^#) 今回は「フィリピンのことわざ」についてですが、皆さんは普段ことわざについて考えることがありますか?私は全くありません。しかし何かことが起きた時に意外と思い出したりもするのです。
で、先日親戚の一人と話をした時に珍しく「Walang tiyaga walang nilagaだよね」と言われ、「なんじゃそれ?」と一瞬思いましたが、ことわざだったのです。ちなみに普段はビサヤ語しか使わないダバオ人も、ことわざの時はタガログになるということもわかりました。
Walang tiyaga, walang nilaga
これは直訳すると「忍耐なくしてニラガはない」という意味です。ニラガとは一般的なフィリピン料理で、豚肉か牛肉と野菜を生姜、コショー、ローリエで煮込んだスープ料理です。ニラガは長時間煮込まなければならないので、「忍耐」の例えとして使われてるのでしょう。
つまり「忍耐なくして成功はない」てなことだと思います。今のフィリピンの世相を反映してる言葉かもしれません。で、急にフィリピンのことわざに興味が湧いてきたので、他のも調べてみました。その中でもいくつか今のフィリピン社会を反映するようなことわざがあったのです。
Aanhin pa ang damo kung patay na ang ang kabayo
これは直訳すると「もし馬が死んだら、草はあっても意味がない」という意味です。つまり「死んでから物があっても意味ないよ」ということだと思います。このことわざ、かなり今のフィリピンの社会を反映してる言葉だと思います。日本語で言えば「死んで花実が咲くものか」かな!?
経済政策よりも人命優先したドゥテルテ政権に対しては一部の批判もありますが、国内ではビックリするほど支持率が下がっていません。こんな絶望的な状況になってるのに、いまだ80%近い支持率があるのです。
日本の安倍政権は支持率30%以下ということを考えると、人命優先の考え方を支持するのは、このことわざから来てるのかなという気もしました。
Bagong hari, bagong ugali
あとドゥテルテ大統領の高支持率維持については、このことわざも少し関係あるのかなという気がしました。
直訳すると「新しい王には新しい性格がある」ということで、「国のリーダーが変われば、何かと違うことがあって当たり前」という意味合いなんだと思います。
Hangga't makitid ang kumot, matutong mamaluktot
これちょっと例えが面白いです。直訳すると「毛布が小さいなら、体を丸めればそれでよし」 という意味になります。毛布の小ささを例えに出せるのは南国特有で、ちょっと笑っちゃいました。日本の冬ならどうにもならないですもんね(-_-;)
意味合いとしては「各自が置かれた環境で、工夫して生活しよう」ということだと思いますが、今まさにそういう時なんです、フィリピンは。
Lahat ng gubat ay may ahas
これも今の社会を反映してるなあと思いました。直訳すると「どの森にもヘビはいる」で、意味合いとしては「どこにも悪い奴はいる」だと思います。で、先日も大変痛ましい事件がありました。82歳の邦人女性が被害に遭ってしまったのです。
フィリピンの住宅で82歳の邦人女性が死亡 殺人事件として捜査 - ライブドアニュース
私が住むダバオ市では犯罪が多発してるわけではありませんが、マニラ首都圏では犯罪が多発してるようで、毎日のようにニュースで見ます。特にお金がなくなった麻薬常習者は麻薬を買えない禁断症状から、人とは思えないようなことをする事件も少なからずあります。
しかし残念です。本来なら300万人いると言われる麻薬常習者を締め上げるのが大統領の使命だったのですが、このパンデミックでそれどころではなくなってしまいました。
再来年には大統領選挙があるのですが、場合によってはまた麻薬の利権を貪る政党も息を吹き返す可能性さえ出てきたのです。
前政権時代、司法長官という要職にありながら、麻薬密売人から多額の賄賂をもらい、何かと便宜を図っていた「レイラ・デ・リマ」という政治家がいました。アキノ前大統領の腹心でした。
上の動画は収監中の大物麻薬密売人が「デリマは悪くない~♬」と、この時裁判中だったデリマに応援歌を歌っているのです。他にも刑務所内の麻薬密売人の誕生日に参加したビデオや、見ただけでも吐き気がする麻薬密売人とのスキャンダルビデオなど、あるわあるわ・・・
とまあこんな感じで、大統領選というのはこの国の行く末を左右するものなのです。この国では、どの森にもヘビはいるわけですから・・・
Mahirap mamatay ang masamang damo
これは直訳すると「雑草を死滅させるのは難しい」という意味で、これは解釈は分かれると思います。「朱に交われば赤くなる」ということなのか?「馬鹿は死ななきゃ治らない」ということなのか?
私はその両方を足して2で割ったような意味合いだと思うのですが、少なくともフィリピン国民が「超法規的殺人」を支持する根底には、このことわざの意味合いも含まれてるような気がしました。
Ang taong nagigipit, sa patalim kumakapit
直訳すると「苦しんでいる人はナイフの刃でさえ掴む」 で、これは日本の「溺れる者は藁をも掴む」と、ほぼ同じ意味だと思います。でも例えにナイフ出さなくてもいいような気もするんですよね(-。-;
こういうことわざがあるから、強盗が多いのかな?とも思ったりもするのですが、よく考えてみたら、日本にも「諸刃の剣」というのがあるので、あんまり関係ないのかな・・・
Habang may buhay, may pag-asa
最後にいい格言を一つ!!意味合いは直訳通りで「生きてれば希望がある」 だと思います。しかし問題があるのです。これらのことわざ、フィリピン国民の何%が知っているのか?ということです。
この国の構成は「富裕層1%、中間所得層9%、低所得層60%、貧困層30%」で、小学校の卒業率は近年格段に上がってきたとはいえ、まだ80%です。
たとえばこの表示、うちの前のスクワッターの10~12歳程度の子供たちに、これを読めるか聞いてみたのですが、誰も読めないのです(-_-;)そりゃそーです、小学校には行ってないか、行ってもたまにですから、英語なんかわかるわけないんですよね。
話は逸れますが、こういう大事な表示は、なんでタガログ表示にしないのか?外国人より自国民が大事でしょ⁉️やはり政治家も含めて、中間所得層以上のフィリピン人は貧困層の実態をわかってないのだと思います。まあ最近は図解入りの表示も増えてきたので、それなりに工夫はしてるとは思いますが・・・
しかしそれでも一定のフィリピン国民は自国のことわざを知ってるはずで、なんらかの影響を受けてるでしょう。私も含めて皆さんもそうだと思いますが、普段全く考えてないはずのことわざ、意外と深層心理にはあるような気がします。ちょっと面白いので、個人的にフィリピンのことわざをもっと研究したいと思ってます。
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