そうだ!フィリピンに住もう

ダバオ Davao Dabaw byえくえく

「どうせ病気になるならコロナの方がいい」なんて国になってはいけない

皆さん、こんにちは。えくえくです(#^.^#) 最近当ブログはコロナ関係の投稿が続いており、前回はフィリピンの「医療問題」、前々回は「国民性の問題」を取り上げましたが、今回は本丸「じゃあどうすればいいのか?」です。

 

長期的に物事を見れる先進国と違い、この国には体力がありません。つまり「様子見」ができる日本やアメリカとは違うので、早期的にコロナを収束させなければならないのです。

 

 

1. 町医者事情

www.philstar.com

この記事の内容は「フィリピン病院協会加盟に加盟している744の小規模病院の内、半数が閉鎖」ということです。理由はPhil Health(健康保険)の病院側に対する保険金支払いが遅延しているために財政難になったからです。つまり小規模病院、日本で言えば町医者の半数が消えるということです。

 

というわけで、奇しくも私の前回ブログ内容を裏付ける形になってしまいました。つまり「コロナ感染者数の増加が国民生活を圧迫する」ということです。そもそも日本の方はフィリピン人に対して「明るく元気」みたいなイメージを持ってる方が非常に多いのですが、実際は日本人より病弱で、病院は日本よりも必要性が高いのです。

 

そもそもPhil Healthの支払い遅延はちょいちょいあったのですが、今までは「だから閉鎖する」というとこまではいかなかったのです。しかし今回は違います。ではなぜphil Healthは資金難になったのか?そもそも本当に資金難なのか?ここはフィリピンですから、真相はよくわかりません。歴代政権のように、どさくさに紛れてトップが「懐ぽっぽ」というケースも普通にありますからね。

 

Phil Healthは、コロナ指定病院や手術ができる総合病院にはおそらく優先的に支払いはしてるはずですが、町医者まではお金が回らなかったということなのか?日本の年金行政のように株で失敗したのか?高額なコロナ治療により費用負担が増大し、経営が圧迫されたのか?今のところ中身は推測の域を出ませんが、お金がないことだけは確実のようです。と、ここまでは一般論で・・・

 

で、ここからは全くの私見です!!私はこの件、「医師が感染を恐れて、患者と接触したくないがため、談合して言い訳を探した」と思っています。もちろんPhil Healthの支払い遅延が全くのデマとは思えませんが、それだけとは思えないのです。

 

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そもそも町医者の場合、それほど高度な医療を提供してるわけではないので、保険の給付率は低いのです。たとえば風邪ひいて町医者に行っても、保険の給付なんて10%ぐらいのものです。保険給付割合が高いのは高齢者や障碍者なのですが、患者がそういう人ばかりの病院なんてありませんからね。

 

前回投稿分の中にも出てきた歯医者さんについても給付率はせいぜい5%程度のため、めんどくさいからほとんどの人が保険を使ってません。で、実際にダバオ市内ではほとんどの歯科医が診療していません。このニュースの前から、ダバオ市内では町医者も閉めてるところが多く、やっているのは総合病院と総合病院の分院、あとは入院施設がある小規模病院ぐらいのものなのです。

 

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あと町医者って、けっこうお金持ちなんですよね。ボロっちいクリニックに見えても、医師が乗ってきてる車は、日本円にして300万円以上の高級車が多いのです。ほとんど現金売り上げの町医者が、ホントに経営圧迫されてるのか?はなはだ疑問です。

 

「もしかしたら今まで水増し請求してて、それができなくなって旨味がなくなったから閉めるのかな?」とか、妙な勘ぐりさえしてしまいます。まあこの国で真実はわからないので、全てのことが推測の域を出ません。

 

あとはマインドの問題があります。日本もそうかもしれませんが、医師の社会的地位は高く、国民は医師の言うことを鵜呑みにしてしまいます。そもそも「人を助けたい」と思うような人は実際に身の回りで悲劇を経験しており、貧困層がほとんど。つまり医学部に行けるお金などないので、医師にはなれないのです。まあ医師は、自分の都合で適当なことを言う人の方が多いですよ。

 

2. 大統領の動向

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先日「大統領が2回目のダバオ帰省。今回は前回より長い」というニュースがありました。5月31日はダバオ市長でもある娘サラさんの誕生日ではあったのですが、それが理由で長めの滞在はありえません。やはり体調が悪いのだと思います。5月28日の大統領声明の時の生気のなさは異様な感じがしました。

https://www.gmanetwork.com/news/news/nation/740479/duterte-to-stay-longer-in-davao-for-2nd-visit-roque/story/

 

昨年10月、ドゥテルテ大統領は自身が「難病の重症筋無力症」を患っていることを明らかにしました。重症筋無力症は目や口、顔、手足などの筋肉が正常に動かずに話しにくくなったり、物を飲み込みにくくなったりする症状を引き起こすそうです。そして大統領はこの時の訪問先のロシアで、筋力が弱くなっており既に片方の目が下がるなどの症状が出ていると説明しました。

 

現在75歳のドゥテルテ大統領は、過去にも健康不安説が度々浮上しており、2018年には胃と大腸の内視鏡検査を受診した結果、胃食道逆流症と診断されてます。そして2017年には脊髄損傷の痛み、また2019年5月には一時目が見えなくなったという噂が報じられました。しかしこの国にはそういう体調不良をあまり公言できない事情があるのです。

 

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その事情とは、こういう不法な投票操作で副大統領になったロブレド、そして背後にいる「コラップ」こと前大統領アキノ率いる「自由党」の存在です。ちなみにコラップとは「corruption=汚職」のことで、多くのフィリピン国民は前大統領アキノに対して「コラップ」と呼んでいます。

 

フィリピンの憲法では「大統領が重度の病気を患った場合は公表しなければならない」という規定があります。また大統領が任期中に死亡または回復不能の障害が生じた場合は「副大統領が残りの任期を引き継ぐ」ことになるのです。

 

これは日本で例えると、安倍首相が重度の病気を患ったら「ロッキード社と蜜月の蓮舫副首相が首相になる」というような話で、だから体調不良をそうカンタンには公言できないのです。つまり「お腹が痛くて首相を辞められる国」とは、置かれてる状況が違うのです。

https://www.jetro.go.jp/biznews/2019/10/e82977c1732a3d1a.html

 

www.youtube.com

やはり5月28日の声明はおかしいです。「他国と比べて死亡率は高くないから、6月1日から規制緩和する」というこの内容、先進国の人には違和感ないでしょうが、フィリピン国民にはめちゃくちゃ違和感がある言葉でした。それは前回のブログでも取り上げた通り「死亡率ではなく感染者数の増加が医療崩壊を引き起こす」からです。そして前述の通り、実際に744ある町医者の内、半数は閉めようとしています。

 

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支持率80%で国民の信頼厚い大統領なので、外国人の私がとやかく言うのは失礼だとは思いますが、私は今回初めて大統領に不信感を持ちました。それはその大統領声明直後に出されたこの数字です。新規感染者数539人、新記録・・・

 

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そしてこれが昨日の数字です。新規感染者数862人、またまた新記録(-_-;) ここからはまた全くの私見ですが、政府は「死亡率を数字として下げるために、意図的に感染者数を増やしたのではないか?」と疑ってます。それは予算もなくなり、国民は言うことを聞かない、医療従事者は逃げ始めた・・・という状況下で万策尽き、規制緩和に一定の正当性を持たせるための数字ではなかったのかと思ってます。

 

というのは日本のことを思い出したからです。日本の感染者数、特に東京の数字ですが、オリンピック延期が決まった直後から急上昇しましたよね。私はあれは「オリンピックを東京で開催するために、延期決定まで抑えた数字を公表していた」と、今でも疑ってます。

 

とにかくドゥテルテ大統領にはしばらく休養してもらい、この国をまたリードしてもらわないと、国民は路頭に迷うことになります。なんとか復活してもらいたい・・・

 

3. ではどうするればいいのか?

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私がポイントとして考えるライフラインは前回のブログの通り「病院」です。「風邪をひいたら終わりだ」みたいな国に、誰が観光で来ますか?国債を発行して、どの国が、外国の誰が利回りを期待するんですか?

 

国債を発行して資金調達しインフラ整備」「外国人に来てもらってお金を使わせる」そして「国民が安心して働ける国」にしなければ、この国の復興はありえません、キッパリ!!ではどうすれば、一般市民が風邪をひいても病院へ行ける国になるかを考えて行きたいと思います。

 

① コロナ専門病院

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日本では今年3月閉院した神奈川県相模原市北里大学東病院をコロナ専門病院として再利用することになったそうです。フィリピンでは閉院した病院の再利用はできないのだろうか?ちなみに北里大学東病院は50床ほどのベッド数だそうです。

神奈川 閉院した病院をコロナ専門病院に|日テレNEWS24

 

一方大阪では、大阪市立十三市民病院をコロナ専門病院として指定しました。しかし松井市長からのトップダウンで急遽決まった案件らしく、現場の病院関係者はその対応に追われたようです。

新型コロナ専門病院へ変わる中核病院 急ピッチで進める大阪の狙いと課題 (1/2ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイト

 

コロナ専門病院を設立しても、それ以外の病院に感染者が来るケースも当然あるでしょう。しかしながら人間ですから、安心感が違いますよね。それと医療従事者の効率化も図れます。しかしフィリピンでそれをするのには大きな問題があるのです。人です、コロナ以前から、そもそも医療従事者の数が足らないのです。

 

そして医師や看護師など既に亡くなってる方もいて、感染者数が増えるたびに医療従事者がやめていってるのです。私の義弟夫婦が看護師学校卒で義弟嫁は今も薬処方関係の仕事をしています。で、その筋の情報によると、ナース自身は続けたくても、親の強烈な反対に遭ってやめていってるそうです。ま、責められないですよね。

 

② 医療従事者の確保

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とにかくお金です。お金しかありません。いくら病院を作っても、医療従事者がいなければ、何の意味もないのです。今国内で働いている医療従事者には「今の3倍給料出す」と言って引き留めるなど、高額な給与を保証することが必要だと思われます。

 

あと今仕事をしていない医療従事者を現場に呼び戻す際も同様です。しかしそれだけでは足りないのです。しかしこの国では「医療従事者の絶対数が不足している」というわけではないのです。矛盾してると思われるでしょうが・・・

 

ぶっちゃけ「お金」なんです。フィリピン国内では賃金が安いために、医療従事者は外国へ行ってしまうのです。というよりも、そもそも海外で働くために学校へ行き、資格取得するとも言えるのです。ちなみに「フィリピンでは医師が、高い給与を目当てにアメリカに渡って看護師として働き、自国の医師不足を深刻化させていることが社会問題化している」とウィキペディア↓にさえ記載されてます。

医師不足 - Wikipedia

 

 

但しその時はアメリカだったのかもしれませんが、今はアメリカだけではなく、欧米各国に散らばってます。そしてウィキペディアには「医師が看護師として働いている」と書いてますが、一方フィリピンの看護師は欧米で介護士として働いているケースが多いのです。

 

ちなみにうちは妻のいとこが看護師資格を持っており、ノルウェーで2人、アメリカで2人、イタリアで1人、介護士として働いており、隣に住んでる看護師資格を持つ義弟夫婦もイギリスに介護士として移住する準備をしています。

 

要は欧米にいる医師と看護師を呼び戻せばいいのです!!しかし問題が2つあります。まず1つは給与の問題です。医師は欧米では看護師として働いているので、国内水準の5倍程度、看護師は国内水準の10倍以上の給与を支払わないと、まず帰ってくることはないでしょうね。

 

もう1つの問題は、海外へ出稼ぎに行く国家有資格者はたいてい「フィリピンが好きではない」のです。日本の皆さんは「フィリピン人は家族愛が強い」と妄信されてるように「フィリピン人は愛国心が強い」とも妄信されてます。

 

まあ実際はそうでもないんですよね。なわけで「欧米と同じ給与水準を払う」だけでは、帰ってきてくれる確率は低いのです。本気でやるなら、最低でも欧米の給与水準の5割増しは必要でしょうね。

 

つまりOFWに依存し、医療従事者に限らず、「国民が自国で働くことに魅力を感じない国」にしてしまった歴代政権のツケが、コロナウィルスの蔓延によって一気に露呈される形になってしまったのです。

 

またフィリピン国内には18万の病院があり、そのうち6割は私立病院で、大多数が都市部に集中してます。で、利益追従の私立病院のオーナーが、そんな高額の給与を出すはずがありません。となると公的資金で4割の公立病院に勤めてもらうことになりますが、政府にそんな予算はあるのか?ないでしょうね。ではどこから予算を持ってくるか?

 

4. 資金調達

マラカニアン宮殿の売却

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突飛かと思われるかもしれませんが、私はこれが手っ取り早いと思います。マラカニアン宮殿は、スペイン植民地時代の1750年に、スペインの貴族が夏の別荘として建てたもので、1825年からはフィリピンの首長の邸宅となっています。皆さんがイメージするマルコス大統領とイメルダ夫人は1965~1986年まで、ここで最も長く暮らしていました。

マラカニアン宮殿 - Wikipedia

 

国内ではこれを「歴史的建造物」と評価するかどうか?は微妙なところのようです。というのは「スペイン植民地時代」と言えば、聞こえはさほど悪くないですが、フィリピン人はスペイン人にカトリックを強要され、殺されまくった時代なのです。だからフィリピン人にネイティブ男性のDNAはほとんど残されてないのです。生き残ったのは女性ですからね。まあ余談ですが・・・

 

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あとかつての建築技術の粋を凝らした大邸宅も、長い歳月の中で増改築が繰り返し、今はそのほとんどが失われています。それとフィリピン人の悪夢・・・マルコス一族が去った後のマラカニアン宮殿には、イメルダの靴1230足のほか洋服6673着、山のような香水や鞄などが残されており、庶民の暮らしとはあまりにかけ離れたその贅沢な暮らしぶりは、国民に大きな反感を買いました。

 

実はドゥテルテ大統領は「いざとなったらマラカニアンを売る」と公言しているのです。あれは真意だったのか?冗談だったのか?よくわかりませんが、大統領官邸としては必要ないものと思ってることは間違いないようです。

 

尚、ドゥテルテ氏の父親ビセンテ・ドゥテルテ氏はマルコスの政権で内務相を務め、ドゥテルテ氏自身もマルコス政権下での職がありました。はたしてマルコスの思い出深きマラカニアンを本当に売ることができるのか?少し疑問ではあります。

 

法人税の段階的引き下げを見直す

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皆さんはCITIRAって聞いたことありますか?CITIRAとは「Corporate Income Tax and Incentives Rationalization Ac」のことで、「法人所得税及びインセンティブ合理化法」と呼ばれてます。詳細については省きますが、法人所得税率は2021~2029年にかけて段階的に削減し、現行の30%を20%にしていきます。

New Tax Cuts, Incentives In The Philippines Under CITIRA - Tax - Philippines

 

このCITIRAによって法人税が今後20%まで減少していくことは、外国企業にとって魅力あるものになるでしょう。ASEANにおいては最も高い法人税率(30%)を定めていたフィリピンですが、20%になれば、シンガポールに次いで第2位の低さになります。タイ、ベトナムといったASEANの中でもブームの起きた国は、勤勉という国民性もありますが、20%の法人税が魅力だったことは間違いありません。

 

ちなみにASEAN諸国の法人税率は、シンガポール17%、タイ・ベトナムカンボジア20%、ミャンマー・マレーシア25%で、フィリピンは30%です。しかし「だから何だ?」ですよね。この国に「2029年に外国企業を誘致する」なんて余裕あるわけありません。やるなら段階的ではなく「今年20%」にすべきだと思います。しかしそれでは直近の税収が減ります。そこで・・・

 

そこで私はどさくさに紛れて、法人税は値上げする部分も作るべきだと思うのです。そして対象は財閥のみ、そして今年からです。しかし電力や水道などライフライン事業は除外し、それ以外のものについては「財閥は法人税50%」にすべきだと思ってます。

 

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で、どうなるか?値上げされてしまう商品なども出てくるでしょうが、それで一番困るのはモールのはず。つまり「同じ商品でもモールと一般商店では価格が違う」ということになります。その結果、一般市民が経営する小規模スーパーに人が流れてくればいいのです。

 

この国にはフィリピン系の財閥なんてないですからね。法人税の負担増で、特にスペイン系財閥が経営悪化して解体できるなら、植民地支配の名残から逃れる最大のチャンスでもあり、直近では法人税収増加を期待できるという一石二鳥ではないかと、勝手に思ってます(-_-;)

 

③ 中国の存在

頼みの綱の日本は、すでにサムライで・・。2018年国際協力銀行は、フィリピン政府が発行した円建て債券「サムライ債」の一部を取得したそうです。「低金利下にある日本では、円建てで利回りの得られる債券の需要が強く、想定を大きく上回る1542億円の発行につながった」とのことですが、フィリピンのこの状況でまた債権は難しいでしょうね。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34224930W8A810C1FF8000/

 

そして今年、アメリカさんも・・。フィリピンの財務省財務局は、海外で米ドル建て長期国債を発行し、23億5,000万米ドル(約2,500億円)を調達したと明らかにしました。「高い信用力に支えられ、想定より低い利回りで資金を調達できた」とマニラタイムズなどが伝えており、 発行したのは10年物債と25年物債だそうですが、これもう1回は無理ですよね。じゃどこから資金調達するのか?

https://www.nna.jp/news/show/2038738

 

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あとはもう中国しかないと思います。フィリピンに於いて、日本は最大の援助供与国です。1966年から2017年までのODA供与実績を見ると、首位は日本で56%、第2位のアメリカが15%と、日本が圧倒的に援助供与しています。しかし今の日本にODAの余裕なんてあると思いますか?

 

そしてドゥテルテ大統領が政策の看板にしているインフラ整備計画には、中国も深く関わるようになってきました。ルソン島北部のチコ川灌漑揚水案件(43億ペソ)、首都圏の橋の設置/拡幅で6案件(13~80億ペソ)が進んでいます。

 

また悲願であるミンダナオ島の鉄道についても、中国が第2期のフィジビリティースタディ(F/S)を実施中であり、第3期のF/S も実施準備中です。ある。またドゥテルテ政権は、ルソン島からビザヤ諸島を経てミンダナオ島を陸路で結ぶ「島間連絡大橋プロジェクト」のF/S を準備中であり、いくつかの区間については、中国が関与しています。

 

そしてフィリピン財務省は、前述の円建て国債(サムライ債)発行額は1542億円、そして中国の元建て国債「パンダ債」発行額は約633億円と発表しており、フィリピン政府の資金調達には、中国の投資家も大きく貢献していることになります。嫌いだけど(-。-;

 

 

さらに2019年6月に、ミンダナオ地方ダバオ市で開催された投資シンポジウムに登壇したアリババ・クラウド・インターナショナルの幹部は、出席したフィリピン企業に対して「フィリピンが本格的なデジタル経済に移行し、IoT(モノのインターネット)やフィンテックなどを導入する上で、先行する中国のプラットフォームを活用するメリットは大きい」と、同社との連携を呼び掛けたそうです。尚、中国のプレゼンスについてはJETROのレポートを抜粋しました。

フィリピン経済における中国のプレゼンスが拡大 | 地域・分析レポート - 海外ビジネス情報 - ジェトロ

 

私は中国も中国人も正直嫌いですが、今この国はそういう選り好みをできる状況にはないように思います。利用できるものは全て利用しろ!!というスタンスの国であってほしいと思ってます。そしてこの国が「安心して風邪をひける国」「安心して出産できる国」になった時、またインフラ事業は大きく進捗するものと期待してます。しかしそれはもう少し先の話ですよね・・・

 

5. 人がカンタンに死んでしまう国

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フィリピンにとってはいい意味で「日本にあって、フィリピンにないもの」って何かわかりますか?答えは「餓死」です。貧困国のイメージがあるフィリピンですが、これは「ありそうでない」のです。たまに貧困ビジネスの募金団体がねつ造はしてますが、実際にはないと言って間違いありません。

 

やはりこの国は海に囲まれた南国ですから、なにかしら食べ物はあるのです。それと横のつながりや地域のコミュニティもあります。お腹を空かせた方には申し訳ないのですが、限られた予算から、食料の配給をすることはさほど意味がないのです。それよりも大切なことは人の命です。この国ではカンタンに人が死んでしまうのです。

 

たとえば日本の皆さんは「ドクターズフィ」って聞いたことありますか?これは入院の際などに、病院から請求される費用の他に医師個人へ支払うお金のことです。一定の相場はあるらしいのですが、医師が患者本人の支払い能力を見て決める・・・つまり患者の足元を見て決めるのです。

 

しかも「治療中に医師に文句を言った」などで、医師の機嫌を損なった場合は、高額な支払いを命じられる場合も少なからずあるのです。尚、ダバオ市ではこの「ドクターズフィ」を禁じていますが、実際には一部やっているようです。医師の機嫌を損ねたら、もっと高くなりますからね。

 

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たとえば総合病院で2人医師がいたとします。A医師はお金持ちの患者を3回連続で担当し、B医師はお金持ちではない患者を3回連続で担当したとします。この場合ドクターズフィはかなりの差がつくことになるので、B医師はA医師に嫉妬し、あらぬ誹謗中傷をしたりします。

 

そして挙句の果てにB医師は転属した病院で、この総合病院の悪口を言ったりするのです。もちろん良心のある医師もいますが、基本的には前述の通り、医師の言うことを鵜呑みにするべきではないのです。ここはフィリピンですから。

 

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この国で特筆すべきは「妊産婦死亡率の高さ」なのです.上の表はWHOが2018年に発表した2015年時点のものですが、10万人あたりフィリピンは114人で、日本はさすが、たった5人です。

 

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そして同じくWHOの統計では、新生児死亡率も日本に比べて非常に高く、1000人あたり12.6人になってます。ちなみに日本は1000人あたり0.9人と世界第2位の低さです。

 

フィリピンの出産方法は都市部と地方部ではかなり差があり、地方部では自宅での出産がほとんどになります。そのため出産により会陰が裂けてしまっても、そのまま自然治癒するのを待つだけになります。そして最近ではバランガイにある小さな診療所のようなところで出産するケースも増えてきたようです。

 

尚、出産においても、一定の設備が整った病院で出産すると費用もかさむので、公立の総合病院がない地域では、病院で出産するのは一部の富裕層だけになります。また自宅で出産する場合は、TBA(Traditional Birth Attendant)の資格がない無資格の産婆さんによる出産介助がほとんどになります。

 

つまり私が言いたいのは「病院の利用者はコロナ感染者ではない」そして「出産でさえ常に危険が潜んでいる」ということなのです。日本の方にはいくら言っても、この国の病院の必要性がわかってもらえないので、あえて出産を例に挙げましたが、実際はこれだけじゃないんですよ。

 

まとめ(所感)

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しかし問題山積過ぎて、政府も何をどうすればいいのか?もうわからなくなってると思います。「人事を尽くして天命を待つ」という言葉がありますが、今回人事を尽くしたの政府だけで、国民の多くは人事を尽くしてないのです。

 

実は先日、ある日本の方に「マスクをするなんて、風邪をひいた時にやるのと同じで普通のことじゃん」と言われて、ハッとしました。というのは、この国では風邪をひいたからマスクをするという習慣は、富裕層を除いてまずないのです。

 

マスクをするのは、主にトライシクルドライバーで、目的は自分の喉を守るためです。そして一般市民は風邪をひいても咳をしながら、普通に生活してます。だから一網打尽!!一家で一人風邪ひくと、その家族はたいてい全滅になります・・・って、今まではこんなの、単なる笑い話でした。しかし今は笑い話では済まないですよね。ちなみに義父は71歳になりますが、今回生まれて初めてマスクをしたそうです(-_-;) 

 

このマスク、いろんな問題を含んでいて難しいのです。そもそも南国、暑いからやりたくないというのがあります。そして貧困層は「マスクを買う余裕なんてない」という部分もあります。さらに男性の場合は「ウィルスにビビってるようでカッコ悪い」という見栄もあるようです。

 

そして最大の問題は「人にうつしてはいけない」という倫理観がないことなのです。カトリックが暴力を肯定してるとは全く思いませんが、なんでこの国にはこんなに殴り合いのケンカがあるのか、さっぱりわかりません(-_-;) つまりウィルスにせよ、暴力にせよ、人を傷つける事への抵抗がないということなのです。

 

つまり「マスク」一つをとってみても、どこからどうすればいいのか?「小学校の道徳の授業でカトリック形式をやめる」とか、どこから手を付ければいいのかわからないような問題ばかりなのです。マスクを配布してもたいてい「捕まらなければそれでいい」という考えらしく、うちのまわりの人間は、手にマスクを持って歩いており、実際には装着してません。これって現政権のせいですか?過去の負の遺産でしょ?教育から始めないと、どうにもならないですよね。

 

あと教育の問題があります。学校再開は一斉に8月24日からなのですが、うちの8歳の甥っ子のように私立校の子供はオンライン授業を受けており、宿題も普通にあるのです。しかし圧倒的に多い公立校の子供は放置されたままです。そもそも私立校と公立校の子供では、学力に差があるのに、これではますます開いてしまいます。

 

そして今、私立校の先生はオンライン授業でパソコンに張り付き、つまり働いていますが、公立校の先生は三食昼寝付きで、何もせずに給料をもらってます。これって無駄金ですよ。公立校の先生の給料は税金から支払われているんですよ。なんで誰も問題視しないのか?さっぱりわかりません。この国にそんな余裕があるわけないんですよ・・・と、まあ問題を挙げるとキリがないので、この辺にしときます。

 

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最後になりますが昨日、義弟嫁の誕生日だったので、家族一同集まりました。そして楽しい団欒の時に流れたのがこのニュースです。うちの家族の反応は・・・

 

この国はもうダメだな

 

どうせ病気になるならコロナの方がいいな

 

でした(-_-;) こんな話あります?新規感染者数1日862人は新記録で、たしかに多いです。しかし人口比率にすれば、大した数でもないと思うんですよね。とは言っても「なんかの病気になるなら、コロナの方がいいな」については一理あって、コロナ感染の場合は確実に治療を受けられることは事実です。少なくとも「コロナ指定病院が経営を圧迫されて閉鎖」という話は、今のところありませんからね。おそらく政府から公的資金も投入されてるのでしょう。

 

でもこんなのダメだ!!!!!

 

もうこんなになったら、国の根幹が揺らぎます。人間が生きるモチベーションが下がってしまうことほど、絶望的なことはないと思います。こんな感覚が国民全般に根付いてしまえば、子供は勉強しない、大人は働かない、経済も将来もなくなるでしょう。というわけで、ここで満を持してフィリピン人の日本人配偶者の出番となるわけです。

 

この国にとって在外フィリピン人の本国送金は重要な外貨収入源です。しかし先ほど「頼みの中国」と言った中国からの送金額など大したことないのです。2018年で見れば、中国からの送金額はたかだか53億円、そして日本からの送金額は1700億円と桁が違うのです。

 

しかし最近の在日フィリピン人は、フィリピンパブもしばらく閉めてたし、パートなどもしばらくお休みという話を聞きました。ぶっちゃけ今送金する余裕がある在日フィリピン人は少ないはずです。で、こういう時に頼りになるのは・・・

 

日本人配偶者です!!!!!

 

というわけで、多少なりとも余裕がある方は、ぜひフィリピンにいるご家族にお金をじゃんじゃん送ってあげてほしいと思います。なんだかんだ言っても、これが一番手っ取り早いと思います。まあそのお金は公的資金にはなりませんが、なんとなくこの国にお金が入ってくれば、誰かしら幸せになれるような気がします。なんだか変な終わり方になっちゃったけど、ではでは!!

 

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