皆さん、こんにちは。えくえくです(#^.^#) 今回は前回に続いて車ネタ、フィリピンの新車販売事情を紹介したいと思います。よく「フィリピンは車がべらぼうに高い」と言われてますが、新車はそうでもないです。なんせ全車が外車ですから、それなりの金額にはなってますが、日本車でもタイやインドネシア、マレーシアなどの工場から出荷してる車両については、さほど高くはないです。あとフィリピン工場で生産されている日本車もあります。
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上の画像がフィリピンの2018年度新車販売台数ベスト10です。まずベスト10全車が日本車というのにビックリです。たしかに街中走ってても日本車は多いのですが、アメリカ車や韓国車もちょいちょい見られ、この結果には驚きました。
上の表が日本の2018年度新車販売台数ベスト10です。軽自動車がほとんどで小型車ばかり、これはフィリピンとはだいぶ事情が違います。但し最も大きな違いは年間販売台数です。
日本の527万台に対し、フィリピンはたったの40万台!!
フィリピンも人口は約1億人いる国ですから、日本と比べると如何に新車が売れない国かということがわかります。日本の8%ですからね。但しその割に都市部では渋滞も多く、基本フィリピンは中古車とバイクの国と言えるでしょう。
ではベスト10を私の独断と偏見を交えて紹介します。尚、表示した車両価格はオートマ車のスタンダードグレードなので、マニュアル車など実際にはもっと安い価格帯もあります。またカッコ内の円換算については2019年2月時点での為替で計算してます。
- 1. TOYOTA VIOS 1.3E CVT 878000ペソ(184万円)
- 2. TOYOTA FORTUNER 2.4G 2WD AT 1687000ペソ(355万円)
- 3. TOYOTA WIGO 1.0G AT 621000ペソ(130万円)
- 4. TOYOTA HILUX 2.4G AT 1269000ペソ(266万円)
- 5. TOYOTA INNOVA 2.0E AT 1237000ペソ(260万円)
- 6. TOYOTA HIACE 3.0 Super Grandia (Fabric) AT 2071000ペソ(435万円)
- 7. MITSUBISHI MONTERO SPORT GLS 2WD 2.4D AT1719000ペソ(360万円)
- 8. NISSAN NAVARA 4x2 EL CALIBRE 7AT 1139000ペソ(240万円)
- 9. MITSUBISHI MIRAGE G4 GLX 1.2 CVT 717000ペソ(150万円)
- 10. MITSUBISHI XPANDER GLS 1.5G 2WD AT 1110000ペソ(233万円)
1. TOYOTA VIOS 1.3E CVT 878000ペソ(184万円)
ビオスはトヨタのスタイリッシュセダンで、フィリピンのベストセラーカーです。街中でよく見かける車ですが、私の印象では半数以上タクシーです。いい車だと思うのですが「これ買ってもタクシーに見えちゃうよ」と妻や家族に言われ、購入意欲が失せました。まあフィリピンの中でも地域性があるので「まあそういう地域もあるのかな」ぐらいに思っておいてくださいね。
2. TOYOTA FORTUNER 2.4G 2WD AT 1687000ペソ(355万円)
ファミリーユースてしては、このフォーチュナーが実質1位と思います。1位のビオスはタクシー用がかなり含まれるからです。けっして安い車ではないのに、なぜこんなに売れるのか?理由はステータスに対する割安感だと思います。要は「高いけどお買い得」というのがフォーチュナーの印象です。
例えばアルファードなら3.5V6 AT 3650000ペソ(767万円)
ランドクルーザーなら、なんと4.5V8 AT 4374000ペソ(920万円)
パジェロならGLS3.2 AT 2842000ペソ(570万円)となりますが、ランドクルーザーはともかく、パジェロやアルファードには車格としてこのフォーチュナーはけっして負けてません。私は割安にステータスを得られるというのが、売れる最大の理由と思ってます。
但しぶっちゃけ多すぎる。中古車も含めてダバオ市は街中フォーチュナーだらけです。なわけで「特別目立ちたいわけじゃないけど性能が良く、一定のステータスが欲しい」という人が乗る車、それがフォーチュナーだと思います。
日本ならばトヨタクラウンに乗る層と似てるでしょうね。あとリセールバリューもいいので、この車に乗ってる人は経済観念もいいのでしょう。ちなみにフィリピンで車は不動産に近いぐらいの資産価値があり、家よりも車の価格の方が高いという人もざらにいます。
3. TOYOTA WIGO 1.0G AT 621000ペソ(130万円)
トヨタの小型車です。最近よく見かけるようになりました。私の友人も2人この車に乗ってますが、2人とも女性で、どちらもオートマです。
フィリピンでは値段の高いオートマの比率が低いのですが、このウィーゴに限ってはオートマの比率が高いような気がします。
私の主観ですが「高学歴の女性が乗る車」というイメージがあります。あとは富裕層のセカンドカーとしてみたいなイメージもあります。
4. TOYOTA HILUX 2.4G AT 1269000ペソ(266万円)
トヨタが世界に誇るピックアップ、ハイラックスです。商用車に見えますが、例えば豚の運搬用など、もろに商用車としての使用は逆に少ないように見えます。ここダバオでは、基本はファミリーユースだけど、たまに荷物を運搬するという使われ方が多いです。
この国にも一応乗車定員はあるのですが、荷台に10人ぐらい乗ってるのをよく見かけます。捕まってるの見たことないけど、実際は違法だと思います、たぶん(-_-;)
5. TOYOTA INNOVA 2.0E AT 1237000ペソ(260万円)
オーソドックスなミニバンで、室内の広さが売りです。前記のフォーチュナーより室内は広いので、ファミリーユースとして買われているのでしょう。
以前はベストセラーカーになったこともありますが、今はそれほどでもなく、日本でオデッセイが爆発的に売れた後の変遷と似てるような気がします。但しこのモデルになってから売り上げ好調のようです。
6. TOYOTA HIACE 3.0 Super Grandia (Fabric) AT 2071000ペソ(435万円)
ベスト10の中で一番高い車です。この車をファミリーユースとして使われてるのは聞いたことがなく、ほぼ100%に近い確率で商業用です。
最近ジプニーの代わりに、エアコン付きのバスとして人気があります。あとは観光用のマイクロバスツアーとしての使用もけっこうあります。
日本では建設現場用の使用が多いですが、こちらではそれはまず見ることがないです。高い車ですからね。
7. MITSUBISHI MONTERO SPORT GLS 2WD 2.4D AT
1719000ペソ(360万円)
やっとトヨタ以外の車です。値引き一切なしのトヨタですが、フィリピンはトヨタ車の人気が圧倒的に高いということです。
このモンテーロ、私はかなり好きです。三菱の場合は値引きもあるので、購入価格はライバルのフォーチュナーより安く買える可能性もあります。
他国ではパジェロスポーツという名前もあるこの車、なかなかの走行性能らしいです。ステータス性ではフォーチュナーに軍配が上がりますが、アクティブ感やセンスが光る車と思ってます。欠点はボディサイズの割に室内が狭いことらしいです。
8. NISSAN NAVARA 4x2 EL CALIBRE 7AT 1139000ペソ(240万円)
やっと出ました日産車。ピックアップの中で最近売り上げを伸ばしてきた車です。値段は240万円で、ピックアップの中でも最も割安感があります。乗り心地も良く、まさにお手頃ピックアップで、個人的にはいずれ販売台数でトヨタ ハイラックスを抜くような気がします。要はフィリピン日産のエースがこのナバラです。
但し日産車については修理代、特にパーツ代が他社よりもかなり高いらしく、アフターケアについてはあまり評判がよくありません、でも今私が一番欲しい車がこのナバラです。私はこのピックアップが自分に似合うような気がするし、フィリピンらしくて好きなのですが、購入は躊躇してしまいます。
理由はまず荷台に人を乗せた場合、雨が降ったら濡れてしまうことです。フィリピン人は雨に濡れても気にしない人が多いのですが、走行中に濡れた人たちが後ろにいるのは、やっぱ運転しながら気が引けます。
もう一つはゴルフへ行く時に荷台にゴルフバッグを積むと雨で濡れるし、帰りにどこかに寄れば、いつゴルフバッグを盗まれるかわからないということです。荷台にハードカバーをつける方法もあるのですが、それではピックアップらしくなく、あまり好きではありません。そこまでするなら初めから普通のSUVやミニバンを買った方がいいような気がします。
9. MITSUBISHI MIRAGE G4 GLX 1.2 CVT 717000ペソ(150万円)
ドゥテルテ大統領の肝入りで、フィリピンの三菱工場で生産されているのがこのミラージュです。つまりmade in Philippinesの車で、その分150万円と価格は抑えられてます。ちなみにG4がセダンで、ハッチバックのタイプもあり、セダンより安いです。
このミラージュセダンもビオス同様、タクシーでよく使われてますが、ビオスほどタクシーユースの比率は高くないように思います。私はミラージュならば、セダンよりハッチバックの方が好きです、なんとなくですが。
10. MITSUBISHI XPANDER GLS 1.5G 2WD AT 1110000ペソ(233万円)
ぶっちゃけ驚きました。この車がこんなに売れるとは思いませんでした。ミツビシ エクスパンダーは1.5リッターで、モンテーロより一回り小さい車です。なんと言ってもフロントマスクに特徴があり、初めて見た時は「こりゃあ好みが分かれるな」と思いました。しかし私は1.5リッターなら・・・
上の画像のTOYOTA RUSHの方が洗練されたような感じで好きです。日本ならばエクスパンダーよりも、このラッシュの方が売れるような気がします。
と、ベスト10はこんな感じですが、最も意外なのはアバンザがベスト10に入ってないことです
TOYOTA AVANZA 1.3E AT 891000ペソ(178万円)は小型ミニバンとしてもお手頃価格だし、スタイルも良く、私はフィリピン移住前にこのアバンザか、いすずクロスウィンドのどちらかを購入しようと思ってました。
1.3リッターでは非力という声もよく聞こえますが、街中よく走ってるし、タクシーとしての使用もあります。なんでだろ?アバンザはベスト10どころか、ベスト3にも入ってるかと思ってました。モデルチェンジ絡みで2018年だけは売れなかったということなんですかね。あと考えられるのは2018年の税制改革で、車両価格が約5万ペソ(10万円)ぐらい高くなってしまったことかな?車両によってかなり差が出た税制改革でしたが、アバンザはかなり高くなってしまいました。
あとスズキの車も魅力的なデザインの車が多く、1台ぐらいはベスト10に入ってるかと思ってました。値段も手頃なので、これも意外です。でも2019年度は1台ぐらいはスズキの車がベスト10入りしそうな気がします。
マツダとスバルがイマイチ売れない理由はハッキリしてます。性能云々ではなく、トヨタや三菱、日産の競合車と比べて高すぎるからです。尚、私が乗ってる車のいすずですが、ディーゼルには定評があるものの、車種が少なく、やはり乗用車部門はイマイチですね。
しかしホンダはどうしたのでしょう?かつてフィットやCRVなど、フィリピンでも一世を風靡した車があったのですが、最近のホンダはイマイチです。私のまわりに聞いてみたら「ホンダの車はエンジンいいしカッコいいけど、ぶつかったらグチャグチャになる。やっぱトヨタの車は強いからいいよ」という声が大半です。これに関しては地域性ではなく、ダバオ以外のフィリピン人も同じ意見でした。いつからこういう評判になったんでしょうか?
この国では自賠責保険の制度は一応程度にはありますが、年間数百円程度の保険で賄えるものには限界があり、また任意保険に加入してる人もごく少数の人しかいません。また民間の任意保険に加入していても対人保障は20万円程度ですから、自賠責保険に何かを期待するのはやめといた方がいいです。
要は事故ったら終わりなのです。例えば一度轢かれて息がある場合、運転手はもう一度バックして完全に轢き殺す場合もあります。それは被害者の治療費よりも葬式代の方が安いからです。
そして交通事故の被害に遭って死亡した場合、保障として支払われるのは最高でも50万円程度です。つまりこの国で人の命は50万円以下ということなのです。そして道路上の強弱関係はハッキリしてます。
トラックやバス>大型SUV>ミニバン>乗用車>小型車>トライシクル>バイク>人
だいたいこんな感じで、これがこの国の優先順位です。つまりぶつかった時に強い方から優先権があるので、大型車に乗ってる人ほど運転しやすくなってます。要は「より小さい方が大きい方に道を譲る」ということです。日本じゃ考えられないですよね(-_-;)
まあ事の良し悪しは別にして、これが現実。皆さんがフィリピンで車に乗る場合はやはり一定水準以上の大きさの車に乗った方がいいと思います。お金より命が大切ですからね。ではでは!!
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