そうだ!フィリピンに住もう

ダバオ Davao Dabaw byえくえく

中間選挙に見るフィリピンの夜明け

皆さん、こんにちは。えくえくです(#^.^#)

5月13日月曜日、フィリピンでは統一国政地方選挙(中間選挙)が行われ、上下両院議員(上院半数の改選12議席、下院約300議席)や地方自治体の首長らが選出されました。

 

今回の選挙はドゥテルテ大統領の任期前半3年間への信任選挙でしたが、事前の支持率は同政権過去最高の81%に達しており、ドゥテルテ派の圧勝が予想されてました。国民の関心は高く、私たち夫婦もおととい投票しに行きました。とは言っても日本国籍の私に選挙権はなく、単なる妻の付き添いでした(-_-;)

 

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1.  投票所

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投票所はうちの近所の小学校で、選挙がある時は毎回ここです。

 

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ここに書かれているのは選挙権がある住民の名前で、ここに名前がないと投票できません。名前は地域別になっており、それを確認されると、小学校の各教室に入って投票します。ちなみにその教室の中は写真撮影できません。

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上の画像は妻の選択メモです。買いておかないと、投票所で忘れちゃうそうです。各候補は名前ではなく、ナンバーを記入して投票します。今回は上院議員の立候補者62人で、その中から当選者数の12人を選んで投票する形です。

 

他には市長や助役などの投票も同時に行われました。上限12人で投票したい人がいないなら、12人以下の投票でも大丈夫です。ちなみに妻は「どうしようかなと思った人もいたけど、もったいないから12人書いちゃった」と言ってました(-_-;)

 

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投票所にお菓子を売りに来てる人がいて、なぜか餅菓子みたいのより、スナック菓子がよく売れてました。なんでだろ?ちなみに私が住む地域は、政治への関心が高いのか?ヒマ人が多いだけなのか?よくわかりませんが、投票率が異様に高い地域で、おそらく90%はあるかと思います。

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その晩、妻はとっとと寝ましたが、私は選挙結果が気になって、夜中もずっとテレビを見てました。というのは・・・・・

 

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この国で得票操作など不正が行われるのは、たいてい夜中から明け方にかけてだからです。上の画像は以前の副大統領選の時の様子です。右のエスクデロ候補の得票数が朝4:59〜5:30にかけて減ってます。こんなのありえないでしょ!?

 

この減った分は前大統領アキノの腹心ロブレド候補に流れたのではないかと今も係争中です。まあ真実は闇の中にはなりそうですが。そしてロブレド氏は副大統領として、今も一生懸命改革の足を引っ張っています(-_-;) ではこんなことができてしまうアキノとはどういう人物なのか?

 

2.  前大統領アキノとは?

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ベニグノ・シメオン・コファンコ・アキノ3世(通称ノイノイ)は第15代フィリピン共和国大統領、要は前大統領です。コラソン・アキノ元大統領(通称コリー)と当時マルコスの政敵で暗殺されたベニグノ・アキノ・ジュニア上院議員(通称ニノイ)の息子で、テレビ司会者クリス・アキノは妹です。母コリーは暗殺されたニノイの意志を継いで大統領になりました。

 

そしてフィリピンの財閥コファンコ一族の出身なので、国籍はもちろんフィリピンですが純血の中国人です。フィリピンは実質中国人に支配されてる国なのです。尚、ベニグノ・アキノで父がジュニア、息子が3世だとややこしいので、以降本文は通称のノイノイとニノイにさせて頂きます。

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ウィキペディアの添付は、バカバカしいのでやめました。というのはフィリピン人皆知っているノイノイの所業が、ウィキペディアには一切書かれてません。いったいなぜ?ウィキペディアはネガティブな記載は禁止されてるんですかね?この人は大統領任期6年でいったい何をやったのでしょう?お坊ちゃまだから品はいいし、仲良し外交については一定の評価はあるものの「何もしなかった」というのが多くのフィリピン人や政治評論家の評価です。インフラ整備の遅れなどは典型です。

 

今国民は地域を問わずノイノイに対して「コラップ」という表現をする人が多くいます。コラップとは「corruption=汚職」のことです。シェルなど大企業からは賄賂もらって法人税未払いを見逃し、フィリピン航空もマニラ空港使用料の支払い見逃し、台風ヨランダの時の巨額募金はノイノイの盟友ロハスがコラップ、例を挙げるとキリがないのですが、その尻拭いは全てドゥテルテ大統領がやってます。しかし汚職については許せても、私は人として許せないことがあります。

 

現在も係争中のデング熱予防注射の件です。ノイノイは製薬会社から巨額の賄賂をもらったとされ、試験的に子供にその予防注射を接種することを許可し、その結果100人の子供が亡くなりました。子供を人体実験に使ったのです。コラップだけならともかく、この件は国民の虎の尾を踏んだと思われます。

 

しかし超名門出身のノイノイがここまで非道になれるのでしょうか?私は利権狙いのコファンコ財閥に操られたような気もするのです。人種差別はよくないとは思いますが、生粋の中国人ですからね。私にはあの紳士的な喋り方と、ノイノイが実際やってきた悪業がどうも重なりません。まあこれは個人的な印象としてだけですが。

 

3.  選挙結果

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そして昨日結果出ました。上院は半数の12議席が改選され、前大統領補佐官のクリストファー・ゴー氏(通称ボン・ゴー)や前国家警察長官のデラロサ氏(通称バト)、故マルコス大統領の長女アイミー・マルコス氏が当選しました。この3人はいずれも新人でドゥテルテ氏に近く、当選した12人のうち9人がドゥテルテ大統領と政策面で連携しており、残る3人も政権寄りの立場を取ってます。要は当選した全員がドゥテルテ派で、今回はまさにドゥテルテ陣営の圧勝でした。

 

一方「反ドゥテルテ」を打ち出した候補者は苦戦しました。ノイノイの甥っ子で現職のバム・アキノ氏と、前内務自治相でノイノイの盟友マヌエル・ロハス氏は落選しました。その結果、非改選議席を含めた上院全24議席で改選前に6人いた反ドゥテルテ派は4人に減りました。尚、中間選挙では上院のほか下院(約300議席)、全81州の知事、市町長、地方議員など約1万8千のポストが選出されました。

 

ちなみに今朝GMAで面白いニュースをやってました。多くの犠牲者を出した台風ヨランダの時に世界各国から多くの義援金や寄付が集まったのですが、それをガメた直接の担当者がロハスだったのです。で、今回タクロバンでロハスに投票した人が30人ほどいて、「その30人は誰なんだ?引っ越してきたばっかりなのか?」と人々が怒りながらテレビで言ってました。タクロバンの被災者がその寄付から補助をもらえたのはヨランダから4年後、ドゥテルテ大統領になってからのことでした。やはり今でも恨み骨髄なんですね。

 

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上の画像は3位で当選したボン・ゴーです。元ドゥテルテ大統領の補佐官で側近中の側近と言われてます。大統領が外国へ行くたびに一緒に行き、各国要人とセルフィ写真を撮るので「セルフィキング」という愛称で親しまれてます。

 

ちなみに笑っちゃうほど屑みたいな男トリリャネスに「あいつ服の中は刺青だらけ」と中傷された時は、なんと裸でインタビューを受けてました。尚、上の画像は私たち夫婦がダバオのモールでバッタリ会った時に、ボン・ゴー自らセルフィ写真を撮ってくれました。とてもフレンドリーな人で、なぜ人気があるのかよくわかりました(#^.^#)
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上の画像は2位当選のグレース・ポー氏です。今回の選挙は反ドゥテルテという時点でアウト。反ドゥテルテのノイノイのリベラルパーティ(LP)など、あれだけ潤沢な選挙資金使って上院議員当選者なし、要は全滅でした。

 

しかしこのグレース・ポーだけはちょっと特異な存在なのです。3年前「みなしごから大統領へ」というキャッチフレーズの大統領候補でした。イロイロの教会に捨てられた彼女を養子にしたのは国民的俳優だった故フェルナンド・ポーでした。それからアメリカの大学出て、先生やって、義父が大統領選で破れて、それから義父が亡くなると帰国して、2013年は上院議員トップ当選。常に悲劇を利用してきた印象ですが、今回は特に悲劇もなく、資金力もなく、実績もなく、それでも2位当選・・・・・

 

この人がやってきたこと、ぶっちゃけ文句だけなんですよね。yesという言葉は知らないんじゃないかというほどのへそ曲がりで、とにかく何でもかんでも反対するから実績がない。にもかかわらず今回も人気が高い。フィリピン人も不思議というグレース・ポー氏の人気ですが、日本でも蓮舫がトップ当選したことあるし、どの国でも文句だけを言い続ければ、それは真実になるのかなという気もしました。

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まとめ

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よく「外人が内政干渉すべきでない」という言葉を聞きます。正論かもしれませんが、私のような永住者は全くの無関心というわけにはいかないのです。それは中央地方を問わず、政治が日常生活に大きな影響があるからです。ちなみに私は「車を持っている」というだけで、上の画像のように選挙活動に駆り出されることもあるのです。

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今回の中間選挙で、国民はドゥテルテ大統領支持の姿勢をはっきり打ち出しました。私はこの国に住み、今がこの国に転換期という実感があります。支持率81%は他国ではあり得ない数字のはずですが、日本のメディアは「強権政治」という表現を使います。私は「アホか」と言いたくなります。

 

国民の支持なく独裁政治をするなら「強権政治」もわかりますが、支持率81%なら「国民の代弁者」と言うべきじゃないですかね、北じゃあるまいし。日本のジャーナリストは、理屈ではなく感覚的に首相公選制がわかってないのだと思います。

 

今回の中間選挙はドゥテルテ政権に対する信任選挙ですから、ホントに重要な選挙でした。改革路線を続行するのか?しないのか?国民は答えを出しました。日本も一部似たようなケースがありましたよね。自民党独裁に嫌気がさした日本国民は、政権交代を求め民主党政権に期待しました。

 

ところがフィリピンのケースと違うのは、蓋を開けたら単なる烏合の衆で何もできない。あれほど国民の期待を裏切った出来事も、日本の歴史上そうはないものと思います。日本にも中間選挙の制度があれば、当時の民主党は完敗だったでしょう。まあそう思うと、フィリピンのように首相公選制で一人のスーパースターを生み出せる国には夢があるなと思います。

 

今回の選挙でフィリピン国民は情報統制から解放されたと言えるでしょう。今まで特に情報統制していたabs-cbnに対し、大統領は就任早々「メディアには一切お金は払わない。何でも好きに言ってくれ」と、100年の歴史の中で初めてメディアに対して戦線布告しました。結果は案の定、あることないこと言われましたね(-_-;)

 

しかしフィリピン国民もバカではありませんでした。それはネットの影響です。ネットによって情報統制から解放されたと言っていいと思います。数々のデマ、オリンピック重量上げで金メダルを取った国民的ヒロインでさえ、今はバッシングされてます。政権を貶めるデマを流したのは、父親がノイノイの腹心トリリャネスのグループに属しており、その差し金とわかったからです。

 

さらに国民的英雄で上院議員でもあるマニー・パッキャオ氏は、先月行われたボクシングの世界戦で、abs-cbnの放映を強く拒否し、GMAで放映されました。これは今までなかったことで、フィリピン国民はパッキャオの無言のメッセージを受け取りました。まあGMAも一定の情報統制はあったのですが、abs-cbnよりはマシというのが国民の評価のようです。

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私は日本国籍のままでこの国に永住します。既にダバオに自分の墓も買いました。これからも選挙権はありませんが、フィリピン人の目線で政治家を注視していきたいと思ってます。そのために必要なのは何と言っても語学力!!メディアから全ての情報が流れるわけでもなく、妻からの情報には主観が入ります・・・となると必要なのは現地フィリピン人の生の声や情報であり、私の場合は英語とタガログはできるもののビサヤはイマイチ。なわけでダバオに住む以上、これからビサヤの習得が課題になります。

 

しかし大統領任期6年でこの国を劇的に変えられるでしょうか?私はできるわけないと思ってます。100年かけてダメにしてきた国ですからね。とは言っても夜明けが無ければ陽は登らないですよね。現在この国は夜明けの状態だと思います。あとはドゥテルテ大統領の意思を継ぐ者を任期中にいかに育てるかが、この国の将来を決める最重要事項と思ってます。では次回はその「ドゥテルテ大統領の意思を継ぐ者」について投稿したいと思います。ではでは!!

 

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